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夢幻水滸伝

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第二百五十話 三つ巴のはじまりその五

「ええな」
「わかりました」
「ほなそうしてきます」
「そしてです」
「役に立ってみせますわ」
「ほなな、温州に戦力を集めて」
 そうしてというのだ。
「竜南の方にもや」
「戦力を集めますか」
「そうする、そしてな」
 紅美にさらに話した。
「何時でも広東それもその中心の広州を攻める」
「その動きも見せますか」
「そうするで、あと郭達は海南省と広西も勢力にしとるけどな」
 広東の西の方もというのだ。
「あちらもや」
「勢力に収めますね」
「そうするで」
 そちらの話もした、今施は己の頭の中にこの世界の中国の地図を浮島まで出してそのうえで話をしていた。
「ここは」
「もうそうすれば」
「そや、中国の南の大半をや」
「掌握するのですね」
「そしてそのうえでな」
 施はさらに話した。
「張達ともや」
「戦いますね」
「そうする、ただ郭と美蓮ちゃんは強いことはな」
 施は強い目で話した。
「覚えておくんや」
「特に郭さんですね」
 王は真剣な顔で言ってきた。
「あの人ですね」
「そや、天の星のモンやからな」
「そのお力はですね」
「馬鹿に出来ん、仙人でかなりの仙術も使える」
「術だけやなくて」
「神具もあるしな」 
 星の者なら必ず持っているそれの話をした。
「こう言ったら何やが自分や紅美ちゃんではな」
「勝てないですか」
「かろうじて持ち堪える位やろ」
「そこまで実力差がありますが」
「そやからな」
「郭さんとはですね」
「自分が戦う」
 施は自ら言った。
「そうする」
「そうされますか」
「そや、それでや」
「僕と紅美さんはですね」
「軍は自分を助けて欲しい」
 兵を率いて戦う時はというのだ。
「そうしてもらう、そして星のモンやとな」
「美蓮さんですか」
「あの娘の相手をしてもらう、同じ格の星のモンやと二対一やとちゃう」
「はい、それやとです」
 王もそれならと答えた。
「有利です」
「そやからな」
「ここはですね」
「まずは福建省を取ってな」
 そうしてというのだ。
「そこからや」
「広東省ですね」
「そうする、広州を一気に攻めることも出来るが」
 その戦略もあるがというのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「竜南のある江西省の南はあまり道がよおない」
「南嶺山脈の方は」
「これから整えるが」
 それでもというのだ。 
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