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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第六幕その十一

「あのチームよ」
「阪神だね」
「優勝しなかった時期も暗黒時代も」
「本当に色々あったチームだからね」
「どんな時もね」
「阪神を応援していたんだね」
「そして今もよ」
 まさにというのです。
「阪神を応援しているのよ」
「そのことはずっとだね」
「お二人共結婚する前からよ」 
 そのダイアモンド婚式前からというのです。
「阪神を応援しているのよ」
「それは凄いね」
「流石に創設以来とはいかないけれどね」
「阪神は昭和十年創設だったね」
「その頃からでね」
「ご主人が八十歳だったね」
「奥さんは七十九歳でね」 
 そのお歳でというのです。
「お二人共ね」
「阪神よりもお若いね」
「もう阪神も長生きよ」
「人間で言うとそうだね」
 先生は笑顔で応えました。
「そうなるね」
「もう八十年以上だからね」
「長いね」
「その長い歴史の中でね」
 それこそというのです。
「甘いも辛いもね」
「何かとあったね」
「それも毎年みたいにね」
「伝説になる様なことがあったね」
「そうした歴史だったわ、けれどその歴史は」
 阪神のそれはというのです。
「物凄く面白いのよね」
「調べているとね」
「他のチームではない様なことが次から次に起こって」
 そうしてというのです。
「本当にね」
「面白いね」
「あんな面白いチームはないわ」
「僕もそう思うよ」
「だから私達もファンで」
「ご夫婦もだね」
「そうよ、地元であるだけでなく」
 このことを省いてもというのです。
「それでもよ」
「阪神は魅力的だね」
「そうしたチームよ」
「完全に同感だよ、阪神はこれからもね」
「魅力的なチームであり続けるわね」
「愛されるね」
「そうね、阪神に栄光あれ」
 お静さんは心から笑って言いました。
「永遠に」
「人類の歴史が続く限りね」
「そうなって欲しいわ」
 こう言うのでした。 
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