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八条学園騒動記

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第六百六十六話 巨砲からその十一

「悪役は実は作者自身でな」
「おい、それってな」
「そうだよね」
 ライゾウもタロもそう言われて即座に言った。
「無敵主人公と同じだね」
「そうだよな」
「無敵主人公も実は作者さん自身でね」
「創作の中で自分がしたいことなりたいものを書いてるそうだけれど」
「それで無敵の敵もか」
「同じなんだ」
「作者が作品に自分を出すことはよくある」
 そうした場合はというのだ。
「非現実の王国でもそうであった」
「あの滅茶苦茶長い作品ですね」
 野上君はそのタイトルを聞いてすぐに言った。
「作者の人が六十年かけて書いていたっていう」
「うむ、それでな」
「その作品でもですか」
「作者自身が出ておる」
 その作品の中にというのだ。
「敵の将軍でな」
「そうだったんですね」
「作者自身がイラストも描いておったがな」
 この際女性キャラに男性器が備わっていた、これは作者が女性というものを本当に知らなかったからだと言われている。
「その中でもじゃ」
「作者さん自身もですか」
「出ておった、こうしたこともじゃ」
「ありますね」
「その作者それぞれの考えでな」
「それでその無敵の敵もですか」
「実は作者自身ということがな」 
 そのケースがというのだ。
「あるのじゃ」
「それで敵が暴れ回るんですね」
「無茶苦茶にな」
「主人公をしないで」
「左様、しかし主人公ならよい」 
 この場合はというのだ。
「書くのにある程度の素養が必要でじゃ」
「色々言われてるジャンルでも」
「それでじゃ」
 そのうえでというのだ。
「ストーリーも成り立つ」
「主人公あっての物語ですからね」
「しかし敵が無敵であると話が破綻する」 
「作中で誰も倒せないならどうしようもないから」
「今話している通りにな」 
 まさにとだ、博士も言った。
「そうなるからのう」
「倒せなくて」
「そうじゃ」 
 まさにというのだ。 
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