ハッピークローバー
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第三十一話 しっかりした人その六
「どう見てもいい人じゃないからね」
「最低よね」
「もう何の為に生きてるかわからない」
「絶対に嫌われる様な」
「害にしかならない人ね」
「それで今は行方不明でね」
そうなってというのだ。
「どうあっても幸せにはなってないでしょうから」
「例え生活保護もらってね」
「それでも不満持ってるでしょうし」
「食べても文句しか言わないし」
「今も幸せじゃないのは間違いないわね」
「だから幸せになるにはいい人になることね」
一華は強い声で言った、そうして学校の授業を受けていったが。
この日の体育の授業は水泳でプールで泳いだ、水泳というからには水着に着替えるが男子達もいてだった。
水着姿の女子達をちらりと見ていた、そうしてひそひそと話していた。
「いいよな」
「ああ、うちのクラスの女の子達な」
「どの娘もランク高いな」
「スタイルいい娘ばかりだな」
「顔もいい娘ばかりでな」
こう話すのだった。
「競泳水着ってスタイル出るからな」
「それもはっきりとな」
「だからグラビアでも着たりするしな」
アイドルのグラビアの定番の一つである。
「露出は少なくても」
「スタイル出るのがいいよな」
「本当にどの娘もスタイルいいな」
「見ていていいな」
「生きていてよかったな」
「いいもの見られてるな」
こんな話をしていた、彼等はひそひそと話していたが。
理虹はむっとしてこう言った。
「聞こえてるわよ」
「もうはっきりとね」
富美子もむっとして言った。
「耳に入ってるわよ」
「そうよね」
「こうした話って聞こえるのよ」
「聞こえてないと思ってもね」
「ちらちら見てね」
「感情入ってるから囁いてるつもりでも声大きくなってるから」
それでというのだ。
「聞こえてるわよ」
「しっかりとね」
「全く、あんた達彼女いるでしょ」
「皆入学早々彼女出来たし」
「あの時の争奪戦凄かったわよね」
「もうね」
「あれでしょ、彼女いてもね」
留奈も言ってきた、当然彼女達も水着姿だ。
「見るものはよ」
「見るのね」
「そうなのね」
「そうよ、十代の男の子だから」
それ故にというのだ。
「もう下半身が抑えられないのよ」
「もう性欲全開ね」
「そういうことね」
「そうでしょ、目が違うから」
視線、それがというのだ。
「ギラギラしてね」
「いいって言ったら迫ってきそうね」
「皆ね」
「全く、あからさま過ぎるでしょ」
「それも男子全員じゃない」
「ううん、そうしたものってわかっていてもね」
かな恵も言う、胸がクラスで一番目立っている。
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