ハッピークローバー
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第三十一話 しっかりした人その四
「感謝したら幸せな気持ちになれるからね」
「それだけで嬉しくてね」
「それでね」
「幸せな気持ちになれるわね」
「確かにね」
「美味しいもの食べても嬉しいわよ」
それだけでというのだ。
「いい本読んでもね」
「それで文句ばかりでね」
「不平不満ばかりだとね」
「嬉しいとか感じなくて」
「幸せとも自分で思えないわね」
「不平不満とか文句ばかりだと」
一華は思った、その思ったことを話した。
「幸せにはね」
「なれないわね」
「もうそれだけでね」
「自分でそう感じないから」
「だからね」
「それで周りから嫌われて」
そうなってというのだ。
「余計にね」
「孤立してね」
「誰からも相手にされなくて」
「どうせそのことにも不平不満感じるでしょうし」
「幸せになれないわね」
「幸せになるには不平不満を持たない」
一華は言った。
「些細なことでも感謝出来る、嬉しいと思える」
「それで喜べる」
「そうであるべきべ」
「美味しいものを食べたら嬉しい」
「何かしてもらったら嬉しいよね」
「今お話してる人なんて働かないのに奥さんに食べさせてもらって」
そうしてというのだ。
「ご飯も作ってもらってね」
「そのご飯も甘い辛いで文句ばかりで」
「それでいつも偉そうに言っていて」
「挙句離婚されて爪切りまで持って行った」
「全く何の感謝もしてなかったのね」
「それでお寺で修行させてもらって」
離婚の後のことも話した。
「三ヶ月食べさせてもらって色々教えてもらっても」
「やっぱり感謝しないで」
「それどころか宗派の仕組みの文句を言う」
「言うとこそこ?だしね」
「不平不満ばかりだったのね」
「何かお寺の跡継ぎさんの質が悪いとか特定の家の人ばかり偉い立場にいるとか」
そうしたことをと言うのだ。
「言ってて教理もわからないとか」
「教理は勉強不足でしょ」
「ただ単にそうでしょ」
「あと跡継ぎさんって全部そうじゃないでしょ」
「そんな人だと何か言われて不満に思ってるだけでしょうね」
「偉い立場とかもね」
これもとだ、一華は思った。
「どうでもいいしね」
「そうよね」
「何か言ってること小さいわね」
「自分の不勉強棚にも上げてるし」
「しかも三ヶ月置いてもらってそれなのね」
「それでお仕事紹介してもらってもしないで」
一華はこのことも話した。
「お寺の人から。それでお寺への文句もね」
「続けてたのね」
「それもずっと」
「お世話になってるのに」
「お仕事も紹介してもらって」
「何か捻くれた見方しか出来なかったみたいなの」
世の中物事をまっすぐに見れない人間も存在するのだ、そうすべき時でも裏を取るのではなくそうするのだ。
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