| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百四十九話 義侠心を胸にその十四

「今自分等は五つの省と上海を持ってる」
「そこからですね」
「中国の南を統一したいが」 
 蒲に答えた。
「問題はどうしてくかやが」
「今中国の南は三つの勢力に分かれていますね」
 蒲はその中国の南の勢力区分の話をした。
「そうなっていますね」
「そやな」
「僕達とです」
「そして広東と福建の郭と美蓮ちゃんにな」
「四川と雲南、貴州にチベットですね」
「そっちの張と緑麗ちゃんと花華ちゃんやな」
 施も述べた。
「そうなってるな」
「左様です」
「それで今湖南省が星の者がおらん」
 施はこのことも話した。
「そうなってる」
「だからですか」
「湖南省に進出してな」 
 そうしてというのだ。
「勢力圏に加える」
「そうしますか」
「しかしな」 
 施はここで目を光らせて話した。
「こちらが考えていることは他のモンも考えてる」
「郭さん達もですか」
「そして張達もな」
 四川省の彼等もというのだ。
「どちらも勢力を確かにしたしな」
「そやからですか」
「進出してくるやろ」
「では湖南省はですか」
「三つの勢力の争奪地になる」
 そうなるとだ、施は看破する様に話した。
「そうなる、そやからな」
「湖南省で、ですか」
「三つ巴の戦になるかも知れんが」
「その争いにですね」
「勝ってな」
 そのうえでというのだ。
「湖南省を手に入れてかつな」
「他の二つの勢力も降しますね」 
 白も言ってきた。
「そうしますね」
「そや、そしてな」
「中国の南も統一して」
「後は北、おそらく羅が中心となるが」
「あちらとですね」
「覇を争うで」
 こう言うのだった。
「ええな」
「わかりました、では」
「これより湖南省に進出するで」
 施は茶を飲みつつ言った、三人の話を聞き終えた彼はすぐに次の戦略を述べた。この世界の中国の南の統一はまだこれからだった。


第二百四十九話   完


                   2022・3・8 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧