麗しのヴァンパイア
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第四百七十四話
第四百七十四話 着物を買いに
カーミラはパーティーで着物を買うと決めると早速神戸の自宅から新幹線を使って京都に赴いた、そしてだった。
京都に着くとだ、魔法を姿を消している使い魔達に話した。
「本来お昼はね」
「ご主人様は休まれる時間です」
「吸血鬼は夜に活動するものです」
「日光を浴びて死にませんが」
「ご主人様の場合は」
「ドラキュラ伯爵もね」
もう一人の高名な吸血鬼もというのだ。
「実はそうだけれど」
「それでもですね」
「日光はお好きでないですね」
「そしてお昼という時間も」
「左様ですね」
「夜更かしと同じよ」
吸血鬼が昼起きて活動することはというのだ。
「そしてずっと起きているとね」
「徹夜ですね」
「それと同じですね」
「人間で言いますと」
「そうよ、だからね」
どうしてもというのだ。
「私はお昼は活動しないわ」
「寝ておられますね」
「ご自身のベッドの中で」
「そうされていますね」
「そうしているわ、けれどね」
それでもというのだ。
「今はね」
「着物を買われるので」
「だからですね」
「あえてですね」
「こうして起きておられますね」
「そうよ、そしてね」
そのうえでというのだ。
「上等の西陣織のね」
「着物を買われますね」
「最高級の絹で織ったものを」
「そして見事に染められたものを」
「ええ、それを買って」
そうしてというのだ。
「パーティーに出るわよ」
「わかりました」
「それではです」
「これより買いに行きましょう」
「お店まで行き」
「そうしましょう」
姿を消している使い魔達も応えた、そのうえで京都で有名な呉服問屋に向かった。そうして着物を買うのだった。
第四百七十四話 完
2022・5・21
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