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レーヴァティン

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第二百五十六話 宴を楽しみつつその七

「何とか読解しようとしてぜよ」
「そして成功したと思って」
「錯覚するぜよ」
 読む側がそうなるというのだ。
「この文章書いたこの人偉いとのう」
「そして理解出来た自分は偉いと」
「そうなるぜよ、思想の本だけでなくぜよ」
 それに限らずというのだ。
「小説でもぜよ」
「同じでありますな」
「小難しい言葉を羅列して読者に読ませる」
「そうすればでありますな」
「読者は読解を試みてぜよ」
「そしてそれをして」
「そんな文章、作品書いた作者凄い」
 その様にというのだ。
「錯覚するぜよ」
「そして読んだ自分も凄いと」
「頭いいと思ってぜよ」
 そうなってというのだ。
「そしてぜよ」
「錯覚して持ち上げますね」
「そうなるぜよ、しかしその実はのう」
「その文章に中身はない」
「そうぜよ」
 そうしたものだというのだ。
「何の価値もないものぜよ」
「だからでござるな」
「そんな思想家の本を読むよりはのう」
「漫画を読んで、でござるな」
「そしてぜよ」
 そのうえでというのだ。
「こうしてのう」
「お酒を飲む方がでござるな」
「美味いものを食ってぜよ」
 今度はサラダを食べた、サラダはレタスにセロリにトマトそれに海老や蛸もあってイタリアンドレッシングをかけている。
「それでぜよ」
「楽しむ方がいいでありますな」
「全くの時間の無駄ぜよ」
 そうした思想家の本を読んでもというのだ。
「人生の何の価値もないぜよ」
「どれだけ偉大な思想家と言われても」
「欲塗れのカルト教団の教祖を最も浄土に近いと言う様なら」 
 それならというのだ。
「全くぜよ」
「読む価値はないであります」
「生き着く先がそれなら」
 カルト教団の教祖を持ち上げる様ならというのだ。
「その過去もぜよ」
「たかが知れたものであります」
「そうぜよ」
 まさにというのだ。 
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