ハッピークローバー
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第三十話 部活をしてその十
「進路はね」
「進学もいいのね」
「あんたがそうしたいなら」
「進学して」
「勉強しなさい、大学でも色々と学べるから」
「それで今みたいなお話も出来るのね」
「ちゃんと勉強したらね」
それならというのだ。
「あんた成績悪くないしね」
「進学も出来るの」
「そう思うわ、ただね」
「ただ?」
「大学に行っても何も勉強していないと」
そうすると、というのだ。
「野党の政治家さんみたいになるわよ」
「あの人達ね」
「何も勉強しないなら」
そうすると、というのだ。
「その時はね」
「ああなるのね」
「政策とか言わなくてね」
「揚げ足取りばかりね」
「文句とね」
「政治家って政策出すものよね」
「そうよ」
母の返事はその通りというものだった。
「だから国会に出ているのよ」
「そうよね」
「それをしないでね」
「揚げ足取りばかりなのは」
「もうこれは相手に反対さえしてればいいから」
それで済むからだというのだ。
「努力はね」
「しなくていいのね」
「それで済むのよ」
そうなるというのだ。
「だから凄く楽なのよ」
「そうなのね」
「もう努力もしなくて」
「やっていけるのね」
「けれど見ていて駄目だと思うでしょ」
「あの人達ネットで凄く評判悪いわ」
一華は顔を顰めさせて話した、そうしてご飯を食べた。
「もう散々言われてるわ」
「そんなことばかりしているからね」
「特に女性の議員さんがね」
「あの人達がとりわけ何の努力もしてなくてよ」
「文句ばかり言ってるからなのね」
「白い服でショートヘヤの女の人とか大阪の人とかもでしょ」
「私も大嫌いよ、あの人達」
母に顔を顰めさせて答えた。
「ああはなりたくないわ」
「絶対によね」
「見ていて腹立つわ、人相悪いし口調もきついだけでね」
「酷いでしょ」
「揚げ足取りばかりで自分に甘くてね」
そうしてというのだ。
「他の人には厳しい」
「だから一華も嫌いなのよね」
「大嫌いよ」
一華はまたこう言った。
「あの政党の女の人そんな人ばかりだし」
「尚更よね」
「ああはなりたくないわ」
「そう思うならね」
母は娘に確かな声で話した。
「努力することよ」
「それが大事よね」
「自分がやるべきこと、お仕事にでも何でもね」
「そうしたことになのね」
「必死に努力すれば」
そうすればというのだ。
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