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麗しのヴァンパイア

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第四百七十一話

               第四百七十一話  吸血鬼もまた
 カーミラは今田先生と今日子先生からのパーティーの招待状を受け取ってから日々身だしなみに気をつけていた。
 その彼女を見て使い魔達は主に問うた。
「パーティーに出席されるとのことですが」
「まだ先ですが」
「随分と準備をされていますね」
「普段から気をつけているけれど」 
 カーミラは見事な絹の金と銀に輝くドレスを着てみて話した。
「何といってもね」
「直前ではなく今からですね」
「身だしなみに気をつけていると」
「パーティーでもよくなる」
「直前からそうするよりですね」
「学問は常にしておくものね」
 使い魔達に悠然と笑って述べた。
「そうね」
「はい、それはです」
「まさにその通りです」
「付け焼刃ではなくです」
「常に学問をしてこそです」
「真の学問が備わります」
「そういうことよ、日々備えてこそね」
 まさにというのだ。
「よくなるもので特に力を入れることも」
「直前ではなく」
「少し前からですね」
「力を入れてこそですね」
「その時に万全の状況に至れますね」
「そういうことですね」
「そうよ、だから今から身だしなみに力を入れているのよ」 
 使い魔達に香水を付けてもらいながら話した。
「ドレスもお風呂もアクセサリーもで」
「香水にもですね」
「そちらにもですね」
「そうよ、ヘアスタイルもね」
 これもというのだ。
「セットするわ、それは直前だけれど」
「それでもですね」
「今からそのスタイルを考えておられますね」
「そして決められて」
「そのうえでサロンに行かれますね」
「行くお店も決めるわ」
 今の時点でというのだ。
「事前にね、身だしなみは付け焼刃ではいけないわ」
「まさに事前にしておく」
「常に怠らず」
「力を入れるのも直前ではない」
「その少し前からですね」
「そうするものよ」
 こう言ってだった。
 ドレスのよさを見るだけでなく着こなしも見ていた、そのうえでさらにお洒落に力を入れていくのだった。


第四百七十一話   完


                  2022・5・12 
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