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ハッピークローバー

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第二十九話 夏休みにはその八

「それで売れるから、そして売れるってことは」
「そういうことね」
「まさにね」
「そうよね、アイドルの水着が何で人気か」
 留奈も言った。
「それを考えたらね」
「自明の理よね」
「そういう目的の為のものね」
「それで私達も水着になったら」
「その時はね」
 まさにというのだ。
「そういう目で見られるわね」
「どう考えてもね」
「だから隙は作れないのね」
「彼氏や旦那さんをそのつもりにさせるなら別にしても」
「ぐっとこさせてね」
「そうだけれど」
 それでもというのだ。
「けれどね」
「そうでもなかったら」
「水着になっても」
「ガードは固めてね」
「隙は見せたら駄目ね」
「絶対にね」
「そこは本当に注意しないとね」
「あれね、何度もね」 
 理虹はこう言った。
「すっきりさせてもらったら」
「それで済むなら」
「もういいわね」
「そうなるわね」
「うちは妹だからわからないけれど」
「こうしたことは」
「かな恵や留奈ならどうかだけれど」
「うちもね」
 留奈は自分が言われて話した。
「お兄ちゃんもそうした本持ってて」
「それでなのね」
「すっきりした感じになってる時あるかっていうと」
「あるのね」
「心当たりあるわ」
 実際にとだ、一華に答えた。
「言われてちょっと察してみると」
「雅之さんもなのね」
「そうね」
「ううん、男の人は」
「誰でもね」
「そうなのね」
「というかそうでないと」
 さもないと、というのだ。
「健康な男の人として」
「どうかってなるのね」
「そうでしょ」
「そうじゃないと人類終わるしね」
 理虹は今度はこう言った。
「男の人がそうじゃないと」
「結論から言えばそうね」
 一華は理虹のその言葉に頷いた。
「男の子がそうじゃなかったら」
「そうでしょ」
「女の子に興味がなかったら」
「子孫が続かなくて」
「滅んでるわ」
「そうよね」
「まさにね」 
 それはというのだった。
「本当にね」
「だから襲われたら駄目にしても」
「隙は見せないことね」
「まずはね」
「ううん、じゃあ水着になっても普段は上着を着て」
 かな恵は具体的なガードの仕方を話した。 
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