ハッピークローバー
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第二十九話 夏休みにはその七
「どうしても」
「かな恵のスタイルだと」
「だから隙は見せないことね」
留奈はその通りだという口調で述べた。
「成海っちには」
「そう、隙を見せなかったら成海っちは無理にってタイプじゃないからね」
一華も成海の性格は知っている、穏やかで明るく暴力的な要素はない。そうした性格だからだというのだ。
「もう自分で収めるわよ」
「そうよね」
「そうして終わりだから」
それでというのだ。
「だからね」
「それでよね」
「隙は見せないことね」
「まずはね」
「それ私達もよね」
富美子は自分達の話もした。
「相手の子が出来てもそれで周りにもね」
「隙は見せないことね」
「本当に隙を作ったら」
その時点でというのだ。
「襲われるわよ」
「そうなるのね」
「特に夏は薄着になって」
それで露出が増えてというのだ。
「水着になると尚更でしょ」
「ほぼ下着だしね」
「だからね」
それでというのだ。
「隙を見せないことよ」
「水着は見られても」
「隙はね」
それはというのだ。
「見せないことよ」
「それはなの」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「前以てよ」
「襲われない様にすることね」
「もう相手にはね、襲うよりも」
それよりもというのだ。
「自分でね」
「すっきりさせることね」
「そうしたら収まるんでしょ、男の子って」
「その時幾らむらむらきても」
「出すもの出したらね」
それでというのだ。
「すっきりするから」
「出させるの」
「隙を見せないで我慢出来なくなったらよ」
その時はというのだ。
「どうするか」
「もう自分でってことね」
「それが男の子だから」
「自分でなのね」
「そうさせればいいのよ」
「そうなのね」
「というか襲われたらどうするのよ」
富美子の顔は真顔になっていた、そのうえでの言葉だった。
「取り返しがつかないでしょ」
「そうなったらね」
「だからもうガチガチにでもガードは固めて」
そうしてというのだ。
「襲われない様にしてね」
「隙を作らないことね」
「水着になってもね、水着自体がね」
「もうぐっとくるから」
「だからアイドルの写真集も売れるのよ」
こちらもというのだ。
「雑誌でもグラビアあるでしょ」
「お約束よね」
「人気アイドルが水着になったらね」
それでグラビアに登場すればというのだ。
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