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それが犬の家か

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第二章

「実はね」
「そういえば」
 ここで太は気付いた、見ればだ。
 画面を下にスクロールさせると次のページがあった、そこをクリックすると。
 新たな画面が出て来た、すると。
 犬達がいた、十匹以上いるがどの犬も立派な家の中にいて毛並みがいい。太はその犬達を見てわかった。
「家の中にいる犬達だね」
「間違いなくね」
「そうだよね」
「いや、十匹以上いても」
 それでもとだ、里菜も言った。
「このお家はよ」
「充分以上に広いね」
「そうよね」
「凄いね、あとこれが」
 次のページをクリックした、すると。
 巨大な宮殿が出て来た、その画像の下の英語を読むと。
「ここがね」
「ゲイルさんのお家ね」
「宮殿じゃない」
「王様が住む様な」
「そんなのだね」
「これと比べたら」
「この一軒家は犬小屋だよ」
 姉に言い切った。
「いや、最初はこれがだよ」
「お家だと思ったわね」
「ご本人のね」
「それが私達ね」
「一般庶民かな」
「けれどお金持ちそれもね」
「世界的な人になったら」
「もうお家は宮殿で」
 そこまでのものでというのだ。
「それでよ」
「犬を飼う場所もだね」
「普通の人のお家位になるのよ」
「それがお金持ちだね」
 心からだ、太は里菜に言った。
「世界的な」
「そういうことね、いや桁が違うわね」
「全くだよ」 
 姉弟で話した、そうしてだった。
 今度はその生活を見た、それはもう彼等では想像すらしたことのないものだった。世界的な富豪のそれは。


それが犬の家か   完


                     2022・7・22 
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