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麗しのヴァンパイア

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第四百六十八話

              第四百六十八話  母に聞いても
 亜美は従姉に入浴のことを言われてパーティーの前は絶対にその様に念入りに入ろうと思った、だが夕食の時に両親と共にいて。
 母にそのことをぽつりと言うとだった。
「あの娘の言う通りやで」
「そうやのん」
「そやで、気を抜いたらな」
 それこそというのだ。
「身体は汚くなるし」
「匂いもするんやね」
「身体はすぐ汚れてな」
 そうなってというのだ。
「垢は出るし」
「匂いもするんやね」
「そうなるで」
 実際にというのだ。
「そうなるさかいな」
「お風呂はしっかりとやね」
「入らなあかんで」
「シャワーよりもやね」
「そやからお母ちゃんいつもお風呂入れてるやろ」
 シャワーでなくというのだ。
「夏でも」
「あっ、確かに」
「その方が身体あったまって」
 そうなってというのだ。
「冷え性にもええし」
「お母ちゃん冷え性やしな」
「それでな」
 そのうえでというのだ。
「ほんまに汚れも垢もよお落ちるし」
「匂いもやね」
「女の子の匂い舐めたらあかんで」
 母も真顔でこのことを注意した。
「めっちゃ匂うさかい」
「男の子よりも?」
「そやで、ほんまきついさかいな」
 だからだというのだ。
「気をつけてやで」
「お風呂に入らなあかんねんね」
「そやで、特にパーティーとかな」
「大事なことの前は」
「お洒落も大事やけど」
「お風呂もやね」
「大事やさかい」
 その為にというのだ。
「入るんやで」
「わかったわ」
 亜美は母にも頷いた、そうしてだった。
 パーティーの前にはしっかりと風呂に入ることをあらためて誓った、自分自身に対してそうしたのだった。


第四百六十八話   完


                  2022・4・28 
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