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おぢばにおかえり

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第七十話 詰所はお家その十八

「いいわね」
「やっぱりですか」
「気にしてるから」
「そのままでいいですよ」 
 新一君の私の背についての意見は変わっていませんでした、今もこう言いました。
「先輩は」
「小さくてなの」
「もうずっとその背でいてくれたら」
 小柄で、というのです。
「僕はそう思ってます」
「私はあと五センチは欲しいのよ」
「そこで十五センチとか言われないんですね」
「そうしたら一六五センチね」 
 私の背が一五〇センチだからです。
「かなり大きいわね」
「そこまでは思われないですか」
「そこまでは欲しがり過ぎだから」
 そう思ってです。
「そこまではね」
「そうなんですね、ですがそれで軽いんで」 
 体重はないというのです。
「今も大丈夫ですよ」
「私が後ろにいてもなのね」
「はい」
 実際にそうだというのです。
「ですから」
「坂道も進んでいけるのね」
「はい」
「足腰が強くなったのね」
「坂道のお陰で」
「そうなのね」
「小学校も結構な坂道の先にあったんですよ」
 子供の頃からというのです。
「毎日結構な距離の坂道歩いて遊ぶにも」
「坂道ね」
「自転車で行き来していて慣れました」
「それはいいことかしら」
「少なくとも先輩は乗せられていますよ」
 それは出来ているというのです。 
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