八条学園騒動記
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第六百六十三話 最強のロボットを造るその十
「違うかのう」
「そう言われるとそうですね」
野上君も否定しなかった。
「博士は」
「誰も考えつかないことを考えてな」
そうしてというのだ。
「実行に移すのがじゃ」
「大好きですね」
「何よりもな」
「そうなんですね」
「だから行う」
まさにというのだ。
「今回もな」
「じゃあ今から」
「開発と製造に入る、もう頭の中にじゃ」
「設計図はありますね」
「そんなものは瞬時に浮かぶ」
博士は何なく答えた。
「わしはな」
「そして浮かんだらですね」
「消えぬ」
絶対にと言うのだった。
「何があろうともな」
「伊達に知能指数二十万じゃないですね」
「頭脳は常に百パーセント使っておる」
「人間には出来ないですね」
「人間はその脳を殆ど使っておらん」
このことは二十世紀から言われていることだ、人間の脳は実はその機能を殆ど使用していない状態であるのだ。
「そうであるがのう」
「博士は違いますね」
「宇宙樹の管理者であるからのう」
人が神と呼ぶ存在の一人であるというのだ。
「だからじゃ」
「それで、ですね」
「そんなことはな」
それこそというのだ。
「何でもない」
「そうですよね」
「どうも人間は脳を百パーセント使うとな」
「他の生きものもですね」
「支障が出るのかもな」
「人間以外の生きものも百パーセント使っていないですね」
「そうじゃ、普通に使っていてもな」
博士が言う様に殆ど使っておらずともというのだ。
「かなりのカロリーを消費するからのう」
「頭使うってそうですよね」
「うむ、本を読んだり考えたりな」
その様にしていってというのだ。
「使うとな」
「かなりカロリーを消費しますね」
「そうじゃ、だから頭をよく使うとな」
そうすればというのだ。
「必然的に痩せる」
「カロリーを使うからですね」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
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