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まぶらほ 最強にして最高のメイドの主人

作者:jindam3
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第二十七話 過去から来た来訪者

和樹が学校で授業を受けている頃初音島の町を二人のメイドが歩いていた。
アイリといろはの二人だ。

アイリはいつも通りのメイド服。

いろはは紫色の着物を着ていた(いろはのメイド服が派手すぎる為着物を着ている)

アイリは朝の事もあり罰として今日の食材の買い出しを行っていた・・ひとりで。

あの後パンテーラ達はリーラに怒られ、もし次にルールを破ったらたででは済まないとくぎを刺された。ただお咎めなしというわけにはいかずアイリは今日の夕食の買い出し(和樹を含めメイド全員分)に来ていた

いろははアイリの監視役として付いてきていた。

パンテーラ達も罰として屋敷の様々な場所の清掃を行っていた。

二人が買い出しを始めて三十分・・・二人は色々な男に声を掛けられた。

わかりやすく言うとナンパされた。アイリといろは客観的に見ても二人とも相当の美人なので悪い虫が寄りつくのも無理はない。

だが二人には身も心も捧げ敬愛する主人がいるので他の男たちなど全く興味がなく全てのナンパを丁重にお断りしている。こういう感じで・・・・

いろは「申し訳ございません。私には旦那様という心に決めた方がおられますので・・」

アイリ「私し、ご主人様以外の男の方には全く興味がありませんので・・・」

次々とナンパ断っていた。

中には逆切れして二人に襲いかかった男達もいたが・・・・

いろはとアイリの敵ではなくあっさりボコボコにされた。




そして現在

アイリ「いろは・・これで全部ですか?」

いろは「そうですね・・・・リーラさんから頼まれていたものはそれで全部です。」

アイリの手には大量の食糧が入っている買い物袋を持っていた。

いろは「買い物も終わりましたし屋敷に戻りましょう」

アイリ「ちょ・・・ちょっと・・待って下さいい・・・」

重い荷物を持っているため相当疲れているようだ。

アイリ「や・・屋敷に戻る・・前に・・少し・・休んでいきませんか」

いろは「そうですね・・予定よりも買い物が早く終わりましたし
少しくらいなら・・・・」

アイリ「それなら!この近くに公園があります!そこで休みましょう」

大量の荷物を持ってヘトヘトだったアイリは元気になり近くの公園に向かい走り出す。

いろは「ま・・・待って下さい!アイリさーーーーーーーーん!!!」

猛スピードで走りだしたアイリを慌てて追いかける。




そして、数分後アイリを追いかけて噴水があり綺麗な桜が咲き乱れ子供が遊び少ないが露店もある公園に到着する。

公園を見渡すと、ベンチに座って休んでいるアイリを見つける。

近くに自販機があったので自分の分とアイリの分の飲物を買いアイリのもとへ向かう。

いろは「アイリさんどうぞ」

さっき買った飲物を渡す。

アイリ「あ・・・ありがとうございます」

いろはから、飲み物を受け取り蓋を開け飲む。いろはもそれに続いた。

それから、一息つき・・・・

アイリ「いろは、少しお聞きしたことがあるのですけどよろしいでしょうか?」

いろは「?なんですか?」

突然真剣な顔で訊ねられて思わずキョトンとなる。

アイリ「ご主人様にあなたの正体を教えないのですか
そして、あなたは何者ですか」

いろは「!!??な・・なんのことですか・・・」

アイリ「死霊である私が気付いていないとでも思いましたか、
あなたが人じゃない事に」

いろは「!!!!!!!????????????」

自分が隠していることに驚く

誤魔化すのは無意味だと悟り・・・・・

いろは「・・・アイリさん・・・一つお願いがあるのですが・・」

アイリ「なんですか?」

いろは「これから話すことは旦那様には・・・・・」

アイリ「それはあなたの答え次第ですわ。」

これから自分が話すことがもし和樹の害になるのならアイリは私を殺すつもりだ、たとえ和樹に一生嫌われてもといろはは思った、だからこそいろは・・・・

いろは「分りました、アイリさんの問いにお答えます」

アイリの質問に答えようと思った。

いろは「あれは今から五年前のことです・・・」

懐かしい顔で空を見上げ語り出す。

あの日自分の運命に出会った日の事を




(回想中)五年前

初音島から大分離れている
とある雪山の中腹に一匹の美しい鶴が飛んでいた。

だがその鶴は右足を負傷しており、どんどん下降していき地面に落ちる。

それでも怪我をしているにもかかわらず鶴は飛ぼうとするが力が出ない。

必死に羽を広げ力を込め飛ぼうとするその姿は何かに追われているように必死だ。

すると、右手に棒を持った一人の僧のような格好をしており頭に雪除けの江戸笠を深くかぶっていて顔が見えない

???「ようやく追い詰めたぞ悪しき魔の者め・・・滅せよ」

懐に手を入れ悪滅と書かれている札を出し札を鶴に投げつける。

鶴「ッ!!!!!!!!!!!」

札から電流が流れ鶴に襲い掛かる。

電流が止まると鶴が光り出し一人の白い着物を着た少女が現れる。

???「それが、お前の真の姿か!・・・女の姿をしているが所詮は魔の者!
いつか、人に害をもたらす前に俺が始末してくれる。」

持っている棒の先端に刃物が出て槍になる。

少女の足の傷は僧?から逃げた時につけられた。

???「死ね!!」

少女を殺そうとするが・・・

それは届かなかったなぜなら・・・

???「何者だお前!」

和樹「弱い者いじめする奴に名乗る名前なんかねぇよ。」

なぜ和樹がここにいるかというと、修行のためにこの雪山に来ていた。

山を下りていた時に弱い者いじめ(和樹視点)をしているのを目撃し二人の間に入り。

王牙刀だけを召喚し、槍を止めた

???「お前自分が何をしているのか分かっているのか!そいつは・・・」

和樹「ごちゃごちゃうるせぇな・・とっと消えな!」

受け止めてた槍を押し返し強引に僧?を下がらせる。

和樹「閃輝雷翔!!(手加減バージョン)」

???「な!なんだこの力は!!」

棒で止めようとするがそんなもので緑色の雷を纏った斬撃閃輝雷翔を止められるはずもなく棒ごと切り裂き僧?を空の彼方に吹っ飛ばす。

この時の和樹は今ほどではないがそれなりに強いためあの程度の敵は何の事もない。

和樹「とっと下山してろ・・さてと」

少女の方を振り向き近づく

右手だけ、ジンオウガを肘から手まで纏わせる。

和樹「蒼雷解!!」

少女に青色に光った右手を向け先程の僧?に受けた怪我を治す。

和樹「これでよし・・・あとは・・・」

纏わせていたジンオウガを解除し。

ポケットに手を入れ包帯を出し怪我をしている右足に巻きつける。

この時の和樹はまだ未熟なため少女が受けた怪我を蒼雷解で完全に治すことができないためやむ終えずこういう方法で少女の怪我を治した。

和樹「さてと・・・これでいいだろ」

少女の怪我を直した和樹は下山しようとする。

少女「ま・・・まって・・」

起き上がった少女下を向きながら和樹に声をかける。

和樹「ん?なんだ?」

少女「あ・・あ・・り・・が・・と・・う・・あ・・あと・・それと・・」

和樹「??」

少女「あ・・あなたの・・な・・名前は?」

和樹「俺は式森和樹・・お前は」

少女「わ・・わたしは・・いろは」

和樹「そうかいろはかいい名前だな・・・・俺はそろそろ行くわ・・また縁があったら会おうじゃぁな!」

そう言って和樹は笑顔で今度こそ山を下りる。

この時のいろはとても臆病な性格だった。

本当はもっと和樹と喋りたかったし、自分のことをもっと知ってもらいたかった。

このままではだめだと思っているといろはの体は光再び鶴になり空に羽ばたいていった。

鶴の姿に戻ったいろはは日本全国の家事・料理・炊事・洗濯をしている様々な人のやりかたを見て覚えそして和樹を守るために独学で武術まで覚えた。





(回想終了)現在
アイリ「なるほど・・・大体話は分りました・・だったらなおさらご主人様にそのことを話した方が・・・・」

いろは「そんなこと・・・・できるはずもありせん・・・」

アイリ「どうしてですか・・」

いろは「私は旦那様を守るためにここに来たのに私は旦那様に守られてばかりです。
そればかりか私は旦那様に正体を言えないまま・・・旦那様にウソをついて旦那様のお側にいます。今更どんな顔をして言えばいのですか・・・・」

下を向き膝の上に載せている拳を振るわせながら答える。

すると・・・

パチン!!!!

公園に鋭い音が響く。

アイリがいろはの頬をはたいた。

アイリ「あなたは私よりご主人様に長く仕えているのに
ご主人様の事を全く分かっていないのですね!」

呆れと怒りが混ざった声で言い放つ。

いろは「アイリさん・・・」

心からのアイリの怒りに思わず驚く。

アイリ「いろはあなたの気持ちも分かりますし。
ご主人様の命を狙った私がこういう事を言うのも可笑しいかもしれません!
私達のご主人様はすべてを受け入れて下さる優しいご主人様です。
そのおかげで私は今もこうして生き永らえることが出来るのですから・・・・
ですがいろは!あなたが今言ったことはご主人様の優しさを汚しているのも同じ事です!」

同じ主人に仕えるものとしてアイリはいろはにあえて厳しく言い放つ。

それでも、いろはの顔は悲しみの表情になっていた。

やはり、いろはの心を癒すことが出来るのはご主人様だけだと思っていると

アイリはある異変に気付いた。

にぎやかだった公園には遊んでいた子供も喋ることに夢中になっている主婦もなく露店もなかった。まるで、最初から何もなかったような静けさになっていた。

アイリ「これは・・・一体」

自分達の身に何かが起こっている。

そう思ったアイリは自分の得物である鎌を出し警戒する。

いろはも気持ちを切り替えると、いろはの回りを白い羽が覆いいつもの派手なメイド服を着用し武器を出しアイリと同様に身構える。

???「五年ぶりだな・・・鶴の魔者」

いろは「!!??あ・・あなたは!!ま・・・まさか!!!

突如目の前に現れた江戸笠を深く被り僧の格好をして棒を持っている男の声に驚愕する。

アイリ「貴方はいったい何者ですか!」

???「死霊如きに名乗るのもおこがましいがいいだろう冥土の土産に教えてやる
私の名は(ぜん)・・・この世の全ての人ならざる者を滅する魔闘士だ!」

いろはを五年前殺そうとした魔闘士禅。

いろはは過去を乗り切ることが出来るのかそれは誰にも分からない。 
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