八条学園騒動記
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第六百六十二話 気付けば二本その七
「米自体あまり口にせぬ」
「そうですよね」
「ワインが基本でな」
「ちゃんとした作法で飲むのならですね」
「ワインを飲む」
この酒をというのだ。
「シャンパンも入るな」
「ですよね」
「しかしその記者は得意顔でそうした」
「とんでもないことしますね」
「何しろ料理が悪い化学調味料を使ってると店の中で怒鳴り散らすのじゃ」
「刑事告訴待ったなしですね」
野上君は呆れた目になって述べた。
「それって」
「そうじゃな」
「完全に営業妨害ですよ」
「それをしてじゃ」
そしてというのだ。
「問題なしじゃ」
「化学調味料って駄目なんですか」
「その漫画ではな」
「それでお店の中で怒鳴り散らすんですか」
「他には味付けや調理の仕方がいい加減だとな」
その記者がそう見ればというのだ。
「そうする」
「あの、ヤクザ屋さんですか」
「新聞記者は今でも近いがな」
「ええ、ジャーナリストなんて屑の吹き溜まりですが」
連合では千年来の常識である、学校の教師とジャーナリストはヤクザ屋と並ぶダーティーなsy得業であるのだ。
「しかし」
「それでもじゃな」
「あんまりですね、そいつは」
「他にも登場人物は短気で無教養で粗暴な野蛮人ばかりであった」
博士は野上君にこのことも話した。
「それこそ誰もが彼もがな」
「まともな人出なかったんですか」
「百巻以上続いてな」
「それは凄いですね」
「おそらく原作者の人間性が出てな」
それでというのだ。
「そうなっておったのだろう」
「そんな奴しか出なかったんですか」
「わしは人間の法律なぞ知ったことではないが」
事実完全に無視している、だからこそ殺人も大量破壊兵器の製造と開発と使用も平然と行っているのだ。
「品性は忘れぬ」
「それはですか」
「法律は無視しても品性は無視するなじゃ」
「絶対に守るものですか」
「こんな言葉もある」
ロボットからおかわりのコーヒーを受けつつ話した。
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