ハッピークローバー
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第二十六話 お菓子を貰ってその八
「これも美味しいでしょ」
「甘くて弾力あってね」
「それであるから」
「食べてるのね」
「そうなの」
言いつつ食べ続けている。
「こうしてね」
「それも美味しいわよね」
「そうよね」
「これも美味しいわよね」
留奈はたけのこの里を食べながら話した。
「もう王道よね」
「王道っていうかね」
一華はその留奈に言った。
「騒動の種でしょ」
「ああ、きのことね」
「きのこの山とね」
まさにそれと、というのだ。
「どっちがいいかでね」
「しょっちゅう論争になってるわね」
「そうよ、同じ様でね」
それでというのだ。
「全く違うものだっていうことで」
「それでなのね」
「王道じゃなくてね」
「騒動の種なのね」
「もうずっと言い合ってるでしょ」
それぞれの派がというのだ。
「たけのこの里ときのこの山で」
「ううん、美味しいのに」
「私も美味しいと思うけれどね」
「どっちもよね」
「私もきのこも好きだけれど」
それでもというのだ。
「言い合う人達がね」
「いるのね」
「そのお菓子に関してはね」
「何かどうでもよくない?」
理虹はビスコを食べつつ言った。
「もうそれって」
「けれどそれがよ」
「ずっと言い合いになってるのは私も知ってるけれど」
「理虹としてはなのね」
「もうどうでもええやんってね」
「そう思うことね」
「美味しかったらね、そんなこと言ったら」
理虹はワインもごくりと飲んでまた話した。
「ビスコなんてパッケージ怖いわよ」
「ああ、子供のね」
「これだけあったらね」
食べている男の子のそれがというのだ。
「相当にね」
「言われてみると怖いわね」
「そうでしょ」
「そういえばそうよね」
富美子はポッキーを齧りつつ述べた。
「ビスコってね」
「案外怖いわね」
「パッケージってね」
「子供だけだと」
「ホラーね」
「中々ね」
「そうよね」
言いつつポッキーを食べ続ける。
「これが」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「ビスコって美味しいわよね」
一華はその味の話をした。
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