| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

これ以上はないまでの優しい生きもの

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

「いつも人に話しています」
「ゴリラのことをですね」
「どれだけ素晴らしい生きものか」
「そのことをですね」
「そうしています」
 まさにというのだ。
「本当に」
「そうすべきですね」
「是非共」
「それが事実ですから」
「そうしていくべきですね」
「そうですよね、外見は怖くても」
 それでもというのだ。
「心はです」
「最高です」
「外見で判断して欲しくないです」
「あらゆる生きものについてそうですが」
「ゴリラもです」
「こんな素晴らしい生きものはいない」
「そのことを知って欲しいので」
 だからだというのだ。
「私はお話していきます」
「宜しくお願いします」
「我々もそうしています」
「ゴリラの為に」
「そうしています」
「観て下さい」
 フィリップスはボボを観て周りに話した、すると。
 ボボは友達を木の枝に乗せてあげていた、それを観て誰もが唸った。
「こうです」
「こうしてあげるのがゴリラです」
「他の生きものにここまで優しい」
「それがですね」
「ゴリラですね」
「そうですね、ですから」
 それだけにというのだ。
「皆に知って欲しいです」
「ゴリラの優しさを」
「繊細さと気遣いを」
「是非です」
「そうしていきましょう」
「是非共」
 フィリップスはまた言った、そして。
 自分達もボボ達のところに行った、ボボ達は自分達に愛情を持ってくれている彼等をだった。
 親し気に迎えた、彼等は何処までも優しく聡明で穏やかであった。


これ以上はないまでの優しい生きもの   完


                  2022・6・25 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧