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レーヴァティン

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第二百五十二話 統一を経てその八

「日本の皇室は反対だが北朝鮮の世襲の共産主義はいい」
「そういった考えの持ち主でありましたか」
「俺はそいつを見た瞬間馬鹿を見たと確信した」
 自分のその目にというのだ。
「最悪のな」
「馬鹿も馬鹿もでありますな」
「ここまでいくとな」
 それこそというのだ。
「どうにもならないとな」
「思ったでありますな」
「日本の皇室は君主制であり法でも定められていてだ」
 そうであってというのだ。
「問題ない、共和主義者ならそれでもいいが」
「それならでありますな」
「それなら北朝鮮を支持出来る筈がない」
「あの国は世襲であります」
「国民が支持しているの問題ではない」
 そもそも北朝鮮は完全な言論統制国家だ、支持やそういったものを行う以前の国家体制であるのだ。
「世襲の共和国それも共産主義なぞだ」
「有り得ないものであります」
「それを共和主義者が支持するなぞだ」
「有り得ないでありますな」
「あの国は間違っても共和制ではない」
「君主制国家であります」
「それも封建主義だ」
 現代の君主制国家ではないというのだ。
「階級まであるな」
「共産主義ですらないであります」
「共産主義は階級を否定している」
 これが共産主義の大義名分の一つである。
「看板であってもな」
「実際は共産党員が特権階級であったであります」
「どの国でもな、だがそれでもだ」
「ある程度は事実であったであります」
「平等主義であろうとした、ソ連ですらな」
「そうでありました」
 峰夫もそうだと答えた。
「事実はそうでも平等さもです」
「目指してな」
「あるにはあったであります」
「殆どの共産主義国家でな、しかしだ」
「北朝鮮は違ったであります」
「同志という言葉はあった」 
 共産主義の特徴の一つだ、共に共産主義の確立を目指す者同士という意味である。この呼び名はその立場に関係なく使われる。 
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