八条学園騒動記
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第六百六十一話 朝に思うことその十六
「伊藤博文、松方正義は食べられればよかった」
「粗食どころじゃないですか」
「そして秋山好古はな」
その彼はというと。
「こうした御仁達以上でな」
「ご飯とお酒だけで、ですか」
「いいと言っておって実際にな」
「そんな食生活ですか」
「そして布団に入らず」
博士はさらに話した。
「座って部屋の壁にもたれかかって寝ておった」
「無茶苦茶質素な生活ですね」
「当時の百姓より質素であった」
「お百姓さんもお布団で寝てますしね」
「白米は滅多に食えなかったが」
これは地域による、大和等豊かな地域では百姓でも朝から茶粥を食べる等していて白米も食べていた。
「しかしな」
「流石にそこまではですね」
「質素ではなかった」
「食べるものもですね」
「ここまでではなかった」
秋山好古程はというのだ。
「あまりにも極端にじゃ」
「質素な人だったんですね」
「そうであった」
「確か偉くなってますよね」
「陸軍大将までな」
「今も大将なんてそうはなれないですよ」
野上君は連合軍それも中央政府軍だけでなく各国軍の話もした。
「何でも中将まではなれても」
「大将になるとな」
「議会の承認が必要ですね」
「うむ」
まさにというのだ。
「中央政府軍なら中央議会じゃ」
「あそこで承認が必要ですね」
「各国ではそれこそ准将からじゃ」
将官で一番低い階級である。
「そこからじゃ」
「議会の承認が必要ですか」
「形式的でもな」
「それぞれの政府の国防省が昇進を決めて」
「議会は賛成するだけじゃが」
「承認は必要ですね」
「議会のな」
それはというのだ。
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