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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百二十一話 張勲、昼に寝るのことその五

「わかりました。では」
「はい、今は休みです」
「備えましょう」
 こう話す郭嘉と張勲だった。そしてそこにだった。
 怪物達はこの場にもいた。無論華陀もだ。怪物達がこう一同に言ってきたのだ。
「お昼のことはあたし達に任せて」
「空から見張ってるから」
 今回も人間の行動ではなかった。
「お昼には絶対に来ない連中だけれどね」
「どうしても不安な方もいるようだから」
 それで二人が昼の見張りをするというのだ。
「任せてね。あたし達なら一月寝なくても平気だし」
「何ともないわよ」
「一月って本当に人間かよ」
 口を尖らせて突込みを入れたのは凱だった。
「普通三日でもう我慢できないんだがな」
「実は俺も三日が限度だ」
 先程徹夜の話をしてきた山崎もここで話す。
「それ以上はもう無理だな」
「それでもこの・・・・・・人間って言っていいんだよな」
 凱はもうそのこと時が疑問だった。無理のないことであるが。
「一月は大丈夫だってか」
「もう全然平気よ」
「お肌も全然荒れないわよ」
「だったらいいんだけれどな」
 凱も彼等の主張に一応納得はした。
 そうしてだ。こう二人に述べた。
「ならあんた達も頑張ってくれよ」
「ええ、じゃあ皆はね」
「ゆっくりしていてね」
 あくまで昼は任せろという二人だった。尚且つだ。
 妖怪達はさらにだ。こんなことまで言った。
「あたし達夜も大丈夫だから」
「夜でもちゃんと見えるしね」
「猫の目?」
 ここで怪訝な顔になったのは許緒だった。
「猫って夜でも見えるけれど」
「そうよ。猫の目は特別なのよ」
 リムルルもそのことを許緒に話す。
「夜の中でもちゃんと見えるから」
「この人達の目って猫の目なのかな」
「そうじゃないかしら」
「あたし達の目はそれこそ何時でも何でも見えるのよ」
「それこそ完璧にね」
 ここでまた恐ろしい能力が明らかになった。
「千里先の糸くずでも見られるわ」
「真夜中でもね」
「やっぱり人間じゃないだろ」
 凱は本気で言った。
「そんな人間いるかよ。鬼の千里眼でもこうはいかねえぞ」
「ああ、そうだな」
 覇王丸も凱のその言葉に同意して頷く。
「やっぱり人間の能力じゃないだろ」
「そもそも何歳なのか」
 右京も真剣に疑っている。
「三皇の時代となると少なくとも三千年は昔なのだが」
「そうねえ。神農様も素晴らしい方だったわね」
「御自身がお身体を張って薬を作られてたから」
 この国の古の君主の一人だ。その三皇の一人である頭は牛だったという。そのことからわかる通り人ではない。神だったのである。
 その古の君主についてもだ。彼女達は話すのだった。
「伏儀様もおられて」
「そうしてこの世界があるのだからね」
「うむ、この二人やはり只者ではない」
 王虎が断言した。腕を組み。
「仙人か何かであろう」
「元はどんな生きものだったんだ?」
 テリーもだ。今は真剣に疑っている。
「仙人って人間以外でもなれたんだよな」
「そうじゃ。石や琵琶でもなれる」
 タンが弟子にこう説明する。
「それこそ何でもじゃ」
「じゃあ何からこうなったんだ?」
 テリーは師の話を聞いてあらためて述べた。
「こんな妖しい仙人に」
「仙女と言って欲しいわ」
「美しい乙女なんだから」
 妖怪達は身体を左右にくねらせつつ主張する。
 
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