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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百二十一話 張勲、昼に寝るのことその四

「ですから力を充分に蓄えたうえで」
「確かに。昼も起きて夜もというのは」
「辛いですよね」
「そうですね。それでは」
「敵が来るのは明日の夜になりますから」
 距離的にそうなるものだった。
「今のうちにそうしておくべきですね」
「確かに。今ならいけます」
「お昼も起きて夜もというのは辛いです」
 張勲は人間の睡眠から話す。
「ですから今のうちに休んでそうして」
「充分な気力と体力で戦いに赴く」
「それではですね」
「はい、華琳様達にお話しましょう」
「是非共」
 こうしてだった。今のうちに昼に休むことが提案された。それを聞いてだ。
 まずは曹操がだ。郭嘉と張勲、その二人に述べた。
「そのことは私も気付かなかったわ」
「そうだったのですか」
「曹操さんも」
「言われてみればそうよね」
 真剣な顔でだ。曹操は二人に述べる。
「今のうちに休んでそうして」
「はい、そうしてです」
「夜に戦いましょう」
「敵は昼には来ないわね」
 曹操にもそのことは読めていた。
「闇の勢力だからこそ」
「彼等は昼を嫌います」
 郭嘉の目が鋭いものになる。
「これまで昼に大きなことを仕掛けたことはありません」
「そう、そして陰謀を好むから」
「それを逆手に取りましょう」
「ではこのことは劉備達に伝えるわね」
 こうしてだった。曹操は二人をそのまま劉備達の前に連れて行きだ。二人の検索を紹介した。それを聞いて最初に言ったのは袁術だった。
 袁術は二人を見てだ。目を輝かせて言うのだった。
「よいぞ、流石はわらわの凛と七乃じゃ」
「何時の間に貴女のものになったのよ」
 郭嘉が入っていてだ。曹操はむっとした顔で彼女に文句をつけた。
「全く。最近凛を独占し過ぎよ」
「よいではないか。偶像支配の関係じゃ」
「その話出すとどうしても勝てないのよね」
 曹操でもそれは無理だった。
「全く。困ったことね」
「とにかくじゃ。では今から寝るのじゃな」
 袁術はかなり単純に考えていた。
「では今から休むとしようぞ」
「はい、そして夜にです」
「夜に起きましょう」
「来るとすれば今日、いや明日か」
 孫権は戦いの時を読んだ。目も鋭くなる。
「その時に備えて」
「はい、休息ということで」
「それも全員です」
「見張りは立てないの?」
 そのことを問うたのは董白だった。
「全員ということは」
「昼には来ないです」
 郭嘉はこのことは断言した。
「間違いなくです」
「確かに。于吉もオロチも他の連中も昼には大して動かないから」
「彼等は夜、闇を好みます」
 郭嘉は一同にこのことも話す。
「ですから昼は思い切ってです」
「おい、俺は普通に二日位なら徹夜できるぜ」
 山崎は董白の後ろから郭嘉に言ってきた。
「けれどそれでもなんだな」
「はい、今は休まれて下さい」
 それはどうしてもだと答える郭嘉だった。
「思い切ってです」
「大胆と言うべきか」
 見張りすら休ませることにだ。キムはこう評を述べた。
「そこまでしてか」
「はい、是非です」
「そうしましょう」
「そして夜に全軍で敵に向かうのですか」
 ジョンも言う。
 
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