母猫の優しい愛情

「ニャア」
「ニャンニャン」
　二匹、実の子でないアスまでだった。
　優しく接し愛情を注いで育てた、そうしてだった。
　四匹は一家としてオグリビーの家で仲良く暮らした、オグリビーはそんな彼等を見て妻に話した。
「実はアスの兄弟達もな」
「他に三匹いたわね」
「ああ、三匹共それぞれ引き取られてな」　　
　そうなってというのだ。
「育ってるけれど母猫はな」
「どうしたの？お母さんは？」
「今近所のリゼル＝マゼリッチさんのところにいるよ」
「あそこにいるの」
「ああ、生きものの保護施設の理事長さんをしてるな」
「そうなのね」
「アスもそこで貰ってきたんだよ」
　彼もというのだ。
「それで母親は今もな」
「そこにいるのね」
「今度アスを里帰りさせようと思ってるけどな」
「いいんじゃない？それじゃあ」
「ああ、今度連れて行くな」
　こう話してだった。
　夫婦でアスを連れてだった、そのうえで黒の短い髪に黒い目のアフリカ系の女性リゼル＝マゼリッチのところに行くとだった。
　そこにはだった。
「ニャア～～～」
「ナア～～～」
「ンナア～～～」
　アスの他にもう一匹ダークグレーの毛の雄猫がいてだった。
　外に二匹のオレンジの雌猫がいた、アスは彼等と会うとだった。
　すぐにじゃれ合った、夫はその四匹を見て妻に話した。
「この子達がだよ」
「アスのもう三匹の兄弟達ね」
「ミナとは別のな」
「そうなのね」
「他の子達も今は里帰りしてるんだな」
「そうなの」
　マゼリッチが言ってきた。
「それぞれの家族の人達が今日はね」
「里帰りさせてるんだな」
「そうよ」
　まさにというのだ。
「ダークグレーの子はグミ、オレンジの娘達はそれぞれローズ、リリーっていうの」
「それぞれの飼い主さん達が名付けたか」
「そうよ、その人達も来てるわ」
　こう話すのだった。
「それでよ」
「今日は兄弟全員再会出来たんだな」
「そうなの、あと見てくれるかしら」
　マゼリッチはオグリビーに話した。
「今のお母さん、キャスリンって名付けたけれど」
「どうしてるんだ？」
「こっちにいるわ」
　オグリビーと彼の妻に言ってだった。
　案内された部屋に入るとだった、そこには。
「ニャア～～～」
「ワン」
「ワンワン」
「ワフウ」
「ワオン」
「ミャウン」
「ニャオン」
　何とオレンジのトラ猫の周りにだった。
　二匹の茶の子猫だけでなくだ、四匹の子犬達もいた、二匹は白地に黒の模様がありもう二匹は白地に茶の模様がある。四匹共垂れ耳だ。
　キャスリンは六匹に囲まれ世話をしている、見ればそこにはだ。