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ハッピークローバー

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第二十二話 身体が丈夫ならその八

「それだけしか頭になくて」
「それでなのね」
「例え巨人と合併してもね」
「なくせばいいとしか思ってないの」
「勿論それでファンの人達がもう反発してね」
 応援しているチームがなくなると思ってだ、身売りでも反対の意見が出るが合併や解散となるとチームが完全になくなるので尚更だ。
「怒ってグループの評判が暴落しても」
「平気なの」
「それで会社の中でも異論が出てもね」
 反対意見がというのだ。
「それでもね」
「一度決めたら変えないから」
「しかもワンマンで」
「つまり人の話も聞かないのね」
「尚且つ秘書と経理もやってて。宣伝も昔いて」
 そうしてというのだ。
「重役の人達のプライベートな弱み、お金のこと、それに宣伝でマスコミともつながりあってリーク出来たら」
「もう何それじゃない」
 実加はここまで聞いて驚いた。
「誰も何も出来ないじゃない」
「皆弱み握られててね」
「それを言われるから」
「もうよ」
「誰も何も出来ないのね」
「言うならあれよ、ヒムラーやベリヤが総統や書記長になった」 
 秘密警察のトップの者がというのだ。
「それも人の話を聞かないで独善的な」
「最悪の状況ね」
「しかもチームを赤字の元、邪魔としか思ってなかったら」
「阪神でもなのね」
「巨人と合併させてでも」 
 そうしたことをしてもというのだ。
「潰すでしょうね」
「流石に有り得ないと思うけれど」
「私もそう思うけれど実際そんなのが阪神の社長になったらね」
「危ないのね」
「こうした人間は完全に自分だけだから」 
 自分以外の存在は意に介さないからだというのだ。
「何を言われても平気だし悪事が言われてもね」
「平気なの」
「それこそ訴えられない限りね」
「どんな悪事も平気なの」
「それで会社にどれだけ損害が出ても」
 自分のミスでだ。
「自分が社長であって責任問われないならね」
「いいのね」
「本当にこんなのが社長になる可能性もあるから」
「阪神も絶対に続くとは限らないのね」
「核戦争が起こったら何もかもなくなるから」
 社会自体が完全に崩壊してだ。
「後はモヒカンがバイクで走り回ってね」
「プロ野球もなくなって」
「阪神もないでしょうけれど」
「そんなとんでもないのが社長になっても」
「わからないから。世の中信じられない人がトップになったりするのよ」
 何かの間違いでだ。
「ヒトラーやスターリンでなくても」
「今お姉ちゃんが言ったみたいな人も」
「社長になったりするから」
「阪神も絶対じゃないのね」
「そうよ、だから好きなチームが応援出来たら」
 それならというのだ。
「それだけでね」
「幸せなのね」
「そうよ、それで優勝したら」
「もう最高ね」
「だからね」 
 それでというのだ。
「今はいいわよ」
「阪神があって毎年優勝して」
「今日はもう負けでもね」
 九回に入ってまだ点が入っていない、そして石川は好調なままだ。 
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