麗しのヴァンパイア
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第四百五十一話
第四百五十一話 美容院にて
赤音は美容院に行くとだった、まずはヘアスタイルの雑誌を手に取った。待っている間にそうしたが。
何もわからず一緒に来店した姉に言った。
「どれがいいかしら」
「だからお任せすればいいのよ」
「美容院の店員さんに」
「似合う髪型にして下さいってね」
その様にというのだ。
「言えばね」
「それでいいの」
「お母さんが言う通りにね」
こう言うのだった。
「それでよ」
「いいの」
「そう、あんたの場合は髪は短いままで」
その赤い髪の毛を見ての言葉だ。
「それでね」
「似合う様になのね」
「して下さいって言えばね」
それでというのだ。
「いいのよ」
「それだけなの」
「そう、だからね」
「特に悩むことないの」
「プロだからね」
姉はこうも言った。
「ここの人達は」
「あっ、ヘアスタイルの」
「だからね」
「もうなのね」
「短いままで」
「お任せしますなのね」
「そう言えばね」
そうすればというのだ。
「これでよ」
「いいのね」
「もう充分よ」
妹にこう言ってにこりと笑って見せた。
「私もあまり言わないし」
「そうなのね」
「女優やアイドルの誰かのヘアスタイルにして下さいって言えば」
もうそれでというのだ。
「充分よ」
「本当にそれだけなのね」
「こうしたお店ではあれこれ言うより」
それよりもというのだ。
「お任せするのね」
「それでいいのよ」
「わかったわ」
母もそう言ったしとだ、赤音は頷いてだった。
お店の人に任せることにした、そうして髪を切るその席に座ったのだった。
第四百五十一話 完
2022・3・4
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