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星河の覇皇

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第八十一部第一章 全戦線でその十一

「強力になっていき」
「五号六号になると」
「かなりの性能になっていました」
「ですから」
 それでと言うのだった。
「我が軍もですね」
「開発していく」
「潜水艦も」
「そうしていくとしよう」
「時間をかけてですね」
「今の我々はだ」
 ギルフォードはモンサルヴァートにまた話した、今二人は総統官邸で話をしている、ギルフォードの席の横にはミルクティーが入ったカップがある。
 そしてだ、こう言うのだった。
「連合と戦えるか」
「難しいですね」
「そうだ」
「再び戦争になれば」
「また敗れる、しかしな」
「今はですね」
「あくまで今だ」
 今現在のことだというのだ。
「これからはだ」
「わからないですね」
「そうだ、だからだ」
「順次開発していき」
「性能を向上させてな」
「技術力、工業力もですね」
「上昇させていく」
 そちらもというのだ。
「必ずな」
「それでは」
「まずは開発と研究だ」
 潜水艦のというのだ。
「それを軍に命じる、軍で異論があれば」
「その時はですか」
「私が命じた」
 国家元首つまり軍の最高司令官である自分がとだ、ギルフォードはモンサルヴァートに対して述べた。
「だからな」
「総統閣下のご命令なので」
「異論があるなら聞く」
「総統ご自身が」
「そのうえで渡しが言う」
「潜水艦は必要とですね」
「言う、しかし思ったことだが」
 ギルフォードは目を光らせてこうも言った。
「ヒトラーは多くの優れた兵器を導入させた」
「航空機も戦車もでしたね」
「潜水艦もな」
「とかくでしたね」
「あらゆる兵器をだ」
「開発させましたね」
「戦争指揮は酷いものだったが」
 特に大戦後半のそれはだ、現場に介入を繰り返しドイツ軍の劣勢をさらに酷いものにさせていった。
「だが」
「兵器についてはですね」
「問題もあったがな」
「航空機や戦車に目をつけて開発を進めさせた」
「馬がまだあった時代にな」
「そのことはですね」
「見事だった」
 実際にエウロパではこう評されている。
「そのことについては」
「左様ですね、そして」
「ドイツは瞬く間に軍を再建してだ」
「強力な軍になりました」
「私はヒトラー以上の人物になる」
 ギルフォードは断言した。
「いえ、既にだ」
「なられている」
「この自負がある」
「だからですか」
「兵器についても学んでいてだ」
 そうしてというのだ。 
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