星河の覇皇
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第八十部第五章 秘密兵器その三十一
「あの艦艇を投入した」
「そのことがですね」
「勝敗を決し」
「サハラの統一もですね」
「結しました」
そして一つの時代を終わらせたというのだ。
「そうなりました」
「まさに運命ですね」
「そう思います」
「アッラーの定めた」
「そうなりますね」
「イスラムの考えでは」
「そうですね、イスラムでは」
サハラの宗教であり連合にも多くの信者がいるこの宗教の考えではというのだ。
「実際にです」
「運命論で」
「それもかなり強いものなので」
「そうした考えになります」
「全てはアッラーが定めた運命」
「サハラを統一する者は」
その運命を担う者はというと。
「アッディ―ン大統領です」
「そうなりますね」
「はい、そしてです」
「そのアッディーン大統領のオムダーマンとですね」
「親睦を深めていきましょう」
「今から用意をして」
「そのうえで、しかしです」
ここで八条はこうも言った。
「思えばオムダーマンは」
「そうですね。まさにです」
「西方の辺境の一国から」
「あれよこれよという間に」
「サハラを統一する」
「そうした国家になりましたね」
「西方では大きい方の国家でしたが」
サハラ西方という一つの地域ではだ。
「サハラ全体から見れば」
「その他大勢と言う様な」
「そうした国でしたが」
「それがですね」
「気付けば」
「まさにですね」
「今の様にです」
まさにというのだ。
「サハラを統一する様な」
「そうした国になっていますね」
「これまで多くの国が興亡を繰り返し」
サハラの千年の戦乱の歴史の中でだ。
「中には一国の一兵士からです」
「元帥、国家元首にまでなり」
ここで劉が言ってきた。
「そしてでしたね」
「はい、サハラの統一を目指しもしました」
「それは適いませんでしたが」
「しかしです」
「オムダーマンもですね」
「最初はです」
まさにというのだ。
「西方の一国、サハラ全体から見れば」
「まさにその他大勢ですね」
「そうした国でした」
サハラを統一する様な国には思われていなかったのだ。
「到底。ですが」
「今はですね」
「あの様にです」
「大きくなり」
「そして」
「統一もです」
これもというのだ。
「いよいよです」
「果たさんとしていますね」
「まさに。そう考えすと」
八条は劉に感慨を込めた口調で話した。
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