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レーヴァティン

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第二百四十七話 札幌入りその十四

「だから戦争でないとぜよ」
「そうそう軍には入られなかった」
「ひい祖父ちゃんが言うにはクラスで一人か二人ぜよ」
 当季は自分が聞いた話もした。
「なる位だったそうぜよ」
「なった方が凄いな」
「そんなもんだったぜよ」
「事実日本軍の規模も小さかった」
「そうだったぜよ」
「二次大戦の頃以外はな」  
 あの歩兵の本領でも二十万と言っている、北朝鮮よりも遥かに多い人口でも陸軍でそれ位であったのだ。
「そうだった」
「そうじゃのう」
「それを見るとな」
「北朝鮮は異常ぜよ」
「そしてその異常な国家には言わずな」
「日本にばかり言うのう」
「どう見てもおかしい、何が徴兵制反対だ」
 野党が昭和の頃に言っていて暫く言わなかったがまた言い出した、劣化して昔に戻ったということだろうか。
「そんなこともだ」
「今の自衛隊見れば絶対にないぜよ」
「二十世紀の世界の軍隊もな」
「それを言っちょる時点でのう」
「愚の骨頂だ」
 英雄は再びこの言葉を出した。
「まさにな」
「まっことそうぜよ」
「だが俺達はな」
「そんな阿呆共とは違うぜよ」
「そうだからな」 
 それ故にというのだ。
「軍もだ」
「整えてのう」
「何かあればな」
「その場所に速やかにだ」
「軍を送れる様にするぜよ」
「蝦夷でもな」
 この地でもというのだ。
「そしてだ、俺達もな」
「札幌に入ってのう」
「蝦夷全体を治めてな」
「統一も進めるぜよ」
「統一を果たしてだ」
 蝦夷のというのだ。
「同時にこの浮島の統一も果たしてな」
「そしてじゃのう」
「蝦夷の治を確かにするまではな」
「蝦夷に留まるぜよ」
「アイヌの者達はいるが」 
 それでもというのだ。
「しかしな」
「零と言っていいぜよ」
「本土と違ってな」
「だからだ」
「治めるのも零からぜよ」
「そうなっているからな」
 それ故にというのだ。
「軌道に乗るまではな」
「ここに留まるぜよ」
「そうして治めていく」
 こう言ってだった。
 英雄は仲間達と共に政を進めていった、札幌に入りそれからは蝦夷全体の統治を本格化させていった。戦はないが政は多忙であった。


第二百四十七話   完


                   2022・2・22 
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