ハッピークローバー
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第二十話 楽しく食べられるその十一
「いつもね」
「イライラしてたのね、あの人」
「尚更ね」
「そうだったのね」
「あの人何かとあったけれど」
兎角感情の起伏が激しくかつ政治への知識や見識がなかった、それが為に滅んだと言われている程である。
「そのこともね」
「問題だったのね」
「そう思うわ、煙草はね」
「絶対に駄目ね」
「健康のこと考えたらね」
それこそというのだ。
「歩き煙草も危ないしね」
「あれ最低よね」
「若しそんなことをして」
歩き煙草、それをというのだ。
「火が擦れ違った子供に当たったら」
「大惨事よね」
「もうそれこそね」
子供を火傷させたらというのだ。
「御免で済まないわよ」
「そうよね」
「そんな危険もあるし火事だってね」
「私の言う通りね」
「起こるしね」
「そうよね」
「だからね、いいことないから」
そう考えるからだというのだ。
「頭にも悪いっていうしね」
「脳細胞死ぬのよね」
「元気になるどころかね」
脳が活性化するどころかというのだ。
「むしろね」
「そうなるから」
「だからね」
それでというのだ。
「尚更よ」
「煙草は吸わないのね」
「ええ、本当にね」
「それがいいわね」
「だからあの少佐さんはね」
「一日百本ペースだっていうし」
「本当にどうにかしないと」
その生活をというのだ。
「リアルだとね」
「成人病一直線ね」
「そうなるわ」
間違いなく、そうした口調での言葉だった。
「本当にね」
「そうよね」
「癌になってもよ」
「煙草のせいで」
「おかしくないわ」
「癌嫌よね」
富美子も心から思った。
「もうそれは」
「癌なんてなるものじゃないわよ」
「絶対にね」
「そんなことになったら」
それこそというのだ。
「命の危険もあるしね」
「転移とか再発とかね」
「碌でもないことになりかねないから」
だからだというのだ。
「なるものじゃないわよ」
「本当にそうよね」
「癌なんてなるものじゃないわよ」
「だったら煙草は絶対に駄目で」
「偏食と飲み過ぎもよ」
「駄目ね」
「そう思うとあの少佐さんはね」
「生活は失格ね」
「幾ら強くて頭の回転が速くて格好良くても」
それでもというのだ。
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