PARADISE LOST
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第一章
PARADISE LOST
幸せだった、本当に。
高校の三年間友人達とも時間も部活でのそれも。
今日終わる、私は高校を卒業する。そう思うと悲しくて仕方がない。楽しい時間がこれで終わるかと思うと。
友人達とはだ、これで。
「お互いばらばらね」
「進学したり就職したり」
「進学先も就職先もばらばらでね」
「県から出る娘も多いし」
「地元に残る娘もいるけれど」
「そうね、私もね」
かく言う私自身もだ。
「他の県の大学行くしね」
「それじゃあね」
「本当に私達ばらばらね」
「この三年間楽しかったけれど」
「それでもね」
「時々会いましょう、同窓会か地元に帰って来た時に」
私は友人達にこうも言った。
「遊びましょう」
「そうよね」
「それじゃあね」
「またね」
「また会いましょう」
こう話した、そして部活の部室にも行った。もう一学期が終わって大会も終わってそれで引退していたけれど。
部室にも行ってみた、けれど卒業式で誰もいないし部室の鍵がかかっている。それでただドアを見てだった。
この部室も今日で見納めだと思った、それだけだった。
私は部室を後にした、それからは卒業式に出て最後のお別れの挨拶をしてだった。
卒業証書を手に高校を出た、残っている子もいるけれど私はもう出た。ただ最後にと思い振り返った。
三年間ずっと見て来た学校もこれで終わりと思うと自然と涙が出た、私は泣いているところを誰にも見られなくないので早く出たけれど。
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