イベリス
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四十九話 自分しかない人間その六
「優しいものじゃないから」
「憎んでる目ね」
「そうした光だからね」
「そこでわかるのね」
「冗談抜きでそうした人には背中を向けないことよ」
「撃って来るから」
「憎しみのままにね」
人の道なぞ無視してというのだ。
「やってくるから。人の憎しみは馬鹿に出来ないのよ」
「強い力があるのね」
「あるわよ、それで人の失恋を嗤って相手に言ったら」
「そういう怨まれ方するのね」
「そうなるのよ」
「いじめしていじめた相手に怨まれる感じ?」
「そんな感じよ、今は弱いとか叩いてもいいっていう相手でもね」
その時そう思って悪意を以て攻撃してもというのだ。
「その相手が格闘家になったり権力持ったらどう?」
「そうなる可能性あるわよね」
「若しくは自分が困ってる時に助けられる立場にいたら」
「助けてくれなかったり」
「そうなるわよ、それで怨まれてるとね」
「仕返しされたり助けてもらえなかったりするのね」
「どうなるかわからないのが世の中だから」
それでというのだ。
「いじめにしてもそうしたことはね」
「そうした意味でもしないことね」
「そもそも人を傷付けるなんてね」
「それ自体がよくないことよね」
「それでストレス発散させてる人もいるけれど」
世の中にはだ。
「それならお酒飲む方がいいわよ」
「自分でストレス発散ね」
「そう、それでね」
酒を飲んでというのだ。
「あっさり忘れた方がいいわよ」
「嫌なことを」
「スポーツしたりこうして外歩いたりしてね」
「ストレス解消すればいいわね」
「ゲームしてもいいしお風呂に入っても」
「私お風呂も好きよ」
「じゃあそっちも楽しんでね、サウナなんてね」
愛は風呂の話の中でこちらの話もした。
「かなりいいわよ」
「汗かくのね」
「そう、サウナでね」
そこでというのだ。
「汗をかいて一旦水風呂に入って」
「身体冷やして」
「それでまた入ったり湯舟のお風呂に入ってね」
「そちらも楽しむのね」
「スーパー銭湯だとジェットバスとか薬膳湯もあるわよ」
「あっ、ワイン風呂とかね」
薬膳湯と聞いて咲はこの風呂を連想した。
「そういうのあるわね」
「お風呂も楽しいから」
それでというのだ。
「ストレス解消にはね」
「そうしたのを楽しめばいいわね」
「そうよ、いじめでストレス解消とかしていたら」
「何時か痛い目に遭うわね」
「そんな腐ったことしてたらね」
「だからしないことね」
「そうしたことする奴はまず成功しないわ」
世の中でというのだ。
「ヤクザ屋さんかチンピラにならなくても」
「一見普通の社会人でも」
「それでもね」
その立場でもというのだ。
「家庭で馬鹿やってね」
「家庭崩壊させるのね」
「そうなるものよ、だからね」
それでというのだ。
ページ上へ戻る