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星河の覇皇

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第八十部第五章 秘密兵器その十二

「時は来た」
「ではですね」
「これよりですね」
「正面の正規軍もですね」
「総攻撃に移りますね」
「全艦隊に命じる」
 指揮下の彼等にとだ、アッディーンは言った。
「突撃せよ」
「そしてですね」
「敵に決定打を浴びせる」
「そうしますね」
「通常艦艇は敵艦隊を攻撃してだ」
 アッディーンはこのことも話した。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「あの艦艇はですね」
「通常艦艇以外をですね」
「敵軍の後方の施設をだ」
 そちらをというのだ。
「徹底的に叩かせる」
「そうしてですね」
「敵の継戦能力を奪う」
「そして敵の要塞もですね」
「そちらも」
「攻撃を続けてだ」 
 その様にしてというのだ。
「ダメージを与えてだ」
「そしてですね」
「使用不能にする」
「そうしますね」
「今我々は絶好の機を前にしている」
 勝利、それを手にするというのだ。
「だからだ」
「ここはですね」
「一気にその機を手にする」
「そうしますね」
「そうだ、その為にだ」
 まさにというのだ。
「突撃だ、いいな」
「わかりました」
 幕僚達は皆アッディーンの言葉に頷いた、そしてだった。
 オムダーマン軍はアッディーンの言葉通りに総攻撃に移った、彼等は即座に混乱し呆然となっているティムールグンにだった。
 ビームの一斉射撃からミサイルを放ち魚雷も撃った、そうして彼等に強い打撃を与え多くの敵艦を屠ってから。
 突撃にかかった、最早ティムール軍に彼等を抑える術はなく。オムダーマン軍の突撃を受け総崩れになった。
 その状況を見てだ、アブーはフラームに通信を入れた。
「兄上、これは」
「わからない、急にだ」
「はい、攻撃を受けて」
「そしてだな」
「そのうえで」
 まさにと言うのだった。
「多くの損害が出ています」
「そして布陣も要塞もな」
「大きなダメージを受け」
「敵の突撃を受けた」
「一体何がどうなったのか」
「わからん」
 フラームもまた我を失っている顔だった。
「全く」
「私もです、ですが」
「損害は嘘を吐かない」
 フラームはアブーにこのことも話した。
「今我々が損害を受けていることはだ」
「何処からか攻撃を受けて」
「そしてだ」
「その攻撃で混乱状態に陥り」
「その隙を衝かれてだ」
 そのうえでというのだ。
「攻撃を受けていることはな」
「紛れもない事実です」
「そうだ、総崩れだ」
 今のティムール軍はとだ、フラームはこうも述べた。 
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