| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

臨海学校と天災兎

「海が!見えたぁ!!」

IS学園から出発したバスは、長いトンネルを抜けると一面に広がる海が視界に広がり、バスに乗っている女子達のテンションは一気に上昇する。
閃輝は極めて冷静その物で、海を見て少しだけ感嘆の声を上げた

「ほう・・・やはり霧の湖とは随分と違うな。流石は海だな」

閃輝は外界の記憶などほとんど無いが常識は残っていたのか、海を見ても少ししか驚かない。幻想郷では海は存在しないせず湖しかない、湖と海を比較すると大きい為、声を漏らした。
それを聞いた隣の席に座っているシャルロットは笑った。

「まあ、当然だよ。でもまあ霧の湖も十分大きいよね」
「俺は着くまで寝かせて貰う。ラウラ、着いたら起こしてくれ」

閃輝は膝の上にいるラウラに着いたら起こすようにっと言うと、ラウラは頼られているのが
嬉しいのか笑みを浮かべて答えた。

「はい!お兄様!!」

良い返事をするラウラの頭を撫で、閃輝は魔理沙のとは少し小さいお揃いの帽子を
取り出して、深々と被って寝息を立て始めた。それを見た、闇夜は笑みを浮かべた。

「あいつ、あの帽子持ってきてたのか。俺が作ってやった魔理沙とお揃いの帽子」
「私も嬉しいぜ、あんなに私と同じ帽子が良いだなんて♪」

魔理沙も閃輝が自分とお揃いの帽子を被っている事が嬉しい様で笑って闇夜に抱き着く
それを見た麻耶は自然に笑みを浮かべた。

「本当に仲が宜しいんですね」
「ええ、まあ。ってか魔理沙は正真正銘のブラコンでしょうけど」
「兄ちゃん、私は純粋に閃輝を家族として愛してるだけだぜ、でも・・・」

一旦区切ってから、闇夜に更に強く抱きついた

「私は兄ちゃんの事を心から愛してるぜ♪」
「それは嬉しいね」

そんなやり取りをする霧雨兄妹を見た麻耶は、閃輝の兄と姉はとても仲が良くて
良い人達だと再認識した。そしてバスは3日間お世話となる旅館に到着した。

「お兄様、起きてください。着きましたよ?」

ラウラは閃輝の体を揺らして、閃輝を起こそうとする。すると閃輝は帽子を被り直し
座ったまま、身体を伸ばした。

「ふわぁ~・・・ありがとな・・・ラウラ」

閃輝はラウラの頭を撫でて、荷物を持ってバスを降りると、千冬が生徒を招集した

「今日から3日間ここでお世話になるから
くれぐれも従業員の人達のご迷惑にならないように気をつけろよ?」
「「「「「分かりました」」」」」
「では今日から3日間お世話になります、宜しくお願い致します」
「はいこちらこそ」

千冬は旅館の女将と挨拶を終えると、生徒達を旅館に入らせたが、閃輝は女将の所へ
歩いて行った、閃輝は一旦帽子を、取って女将に頭を下げた。

「どうも始めまして、霧雨 閃輝と言います。今回の臨海学校はご迷惑をお掛けするかも
知れませんが如何かよろしくお願い致します」

閃輝は女将に丁寧且つ、綺麗な姿勢でそれを言った。女将はそれを見て感心したように
頷いて同じように頭を下げた。

「これこれはご丁寧に・・・此方こそお願いします」

閃輝は挨拶を終えると旅館の中に入る、すると

「ああ霧雨君!ちょっと良いですか!?」

麻耶が走って閃輝に駆け寄ってきた。閃輝は何事かと麻耶の方を向いた

「なんですか?」
「霧雨君の部屋をまだ教えてなかったので、これから案内しますよ」

閃輝はそう言われると、以前に麻耶に

「女子達に部屋に詰め寄られたりしたら大変ですから、私が一肌脱ぎましょう!
あっ服を脱ぐって訳じゃなくて・・・そんな目で見ないでください!冗談ですって!」

っという会話があったのを思い出した、正直、麻耶が冗談を言うとは思っておらず
その時の閃輝は、本気で引いたそうだ。

閃輝は麻耶に先導されて、旅館の廊下を歩いていく。女子達はまだ、旅館に
興味が沸いているのか、まだ部屋には移動していないため女子の目に付かないまま
廊下を歩いていく。すると麻耶がある部屋の前で足を止めた。

「着きました!ここですよ霧雨君の部屋は」
「有難う御座います」

閃輝は麻耶に礼を言うと、麻耶は照れたように笑って走って去って行った
そして、閃輝が扉を開けると・・・

「おじゃm「閃輝ぃぃいい~!!!」おわぁ!!?」

扉を開けたと同時に、魔理沙が閃輝に飛びかかるように抱きついたのだ
閃輝はいきなりの事にそのまま押し倒されてしまった
魔理沙は閃輝の腹部に、顔を埋めて頬擦りをしている。閃輝は以前にもこんな事が
なかったか?っと思っていた。が、何時の間にか閃輝と魔理沙は部屋の中にいた。

「ったく、なにやってんだか」

それをやったのは闇夜であった、光の速度で二人を部屋の中へと運び込んだのだ
そして何時の間にか、閃輝は魔理沙に、抱き疲れていた。

「・・・ってか何時の間に・・・」
「お前が抱きついてからだ」
「お姉様、私にも抱きつかせてください!」
「だめだ!ッてかもう抱きついてるじゃないか!ラウラ!!」
「て、ラウラ何時の間に・・・」

何故か何時の間にか、部屋の中に侵入したラウラは、閃輝に抱きつきながら
魔理沙と睨み合っていた。前後から抱きつかれている、咲夜と雛にも同じ事をされた
閃輝は如何したらと考えていた。

「ってか、俺は何時になったら解放されるんだろう・・・」

っと呟いた閃輝に魔理沙とラウラが返答した

「「私が満足するまでです!!(私が満足するまでだぜ!!)」」

っと息がぴったり合った二人に閃輝は諦めたのか、はぁっと息を吐いた
そして、閃輝が解放されたのは、午後8時頃だったそうだ
何故それまで解放されなかったというと・・・

「閃輝!海なんかより久しぶりにゲームやろうぜ!」
「まあ良いけど・・・暑い中泳ぐよりゲームやってた方がいいな」
「私もやりたいです!!」

っと魔理沙がゲームをやろうと発案してしまい、そのままゲームをし
その後、ポーカーをし、家族水入らずで話し込んだら予想以上に話が進んでしまい
魔理沙がうっかり幻想郷の事を喋ってしまい、その事を詳しくラウラに説明する
必要があった。その時、閃輝が本当に織斑 一夏である事を知ったラウラは驚いた。
閃輝は今までの様に接しなくていいと言ったら、ラウラは否定し閃輝に抱きついた

「お兄様が嘗て、織斑 一夏など、もう私にとってどうでも良い話なのです
お兄様は霧雨 閃輝です、それに変わりはありません。今は今、過去は過去です
私はお兄様の事を嫌ったり、避ける等といった行為をするつもりは御座いません」

っと答えられた時は、本当に閃輝は嬉しかった。外界でここまで自分の事を認め
一夏ではないっと言ってくれた事が心底嬉しかった。閃輝はラウラを深く抱きしめて
心から礼を述べた。ラウラは最初は恥ずかしそうだったが最後は堂々としていた。
そんな光景を見た闇夜と魔理沙は思わず涙してしまった。

そして、ラウラは幻想郷に行く覚悟を決めていた、その元となったのは閃輝がいて
閃輝が最も愛している世界だから。そしてこの時、闇夜がラウラの能力を調べた結果
二つの能力が存在する事が判明した

まずは『召還を操る程度の能力』であった。一見すると解り難い能力であるが
これはかなり強力な能力に分類される。自分が触れた道具や武器、防具などを
距離などを関係無しに呼び出す事が可能。何かしら医療道具などが必要であれば
触れてさえあれば、一瞬で呼び出す事が出来る。

もう一つの能力は『重力と反射を操る程度の能力』であった。これには闇夜も驚いた
重力を操る事が出来るので、重力を自由自在に出来る、しかも重力を操るという事は
光などを曲げたりブラックホールも作り出す事も出来る、更に反射を操る。弾幕や雨
光などの反射も可能であって、光を操る能力の闇夜にとって最悪の相性の能力である。

これには闇夜も苦笑して

「こりゃあ俺と最悪の相性の能力だな」

っと言った、ラウラは強力な能力を持っている為、完全に能力を制御出来るまで使用は禁止
されたが、閃輝が指導すると言ったら顔を輝かせた。そしてこの後は部屋に付けられていた
キッチンで闇夜が料理を作り食した。この事については閃輝は麻耶に報告した為
何も言われなかった。そして夕食後、閃輝はこっそりと外に出て、海の風に当たって
部屋に戻った。そしてそのまま、兄妹揃って就寝した。

翌朝はISの各種装備運用とデータの収集的な事をする事になった
が、閃輝は正直如何しようか困っていた、製作のしたのは闇夜とにとりだが
闇夜は設計と、デザインを考えただけなのでPE本体についてにとりに頼むしかない。
が、ここにはにとりが居ない為、閃輝は暇だった。実際何もしなくて
『ファンタズム・ナイト』には自動修復機能が搭載されている為、問題は無い。

「ち~ちゃ~~~~ん!!!!!」

突如、砂浜から凄まじい砂煙を上げながら突進してくる一人の女性が見えてきた
ウサ耳を着けたピンク色の髪をした女が居る、不思議の国のアリスと言われても
恐らく違和感は無いだろう、彼女こそ、この女尊男卑の世界を作り出した張本人
ISの開発者 篠ノ之 束だった。彼女は千冬に飛びかかるようにジャンプしたが
片手で止められアイアンクローを喰らう、が、解放されると箒の元へと向かった
その肝心の箒は、頭を抱えている。

「やあやあ箒ちゃん!」
「・・・どうも・・・」
「久しぶりだね~ずいぶんと成長したね~おっp(ドガスッ!!)」

箒は閃輝が、何処からか取り出した日本刀を受け取って、柄で殴りつけた
殴ったのはこめかみなのだが、束はぴんぴんとしていた。

「殴りますよ!?」
「殴ってから言った~!」
「ならもっと殴りましょうか?今度は刀身で・・・」

箒は刀を構えながら、束に向けた。目を本気になっている、これ以上ふざけると
本当に切られると察した束は黙った。そして箒は閃輝に日本刀を返却した
そして、束は閃輝に向かおうとしたが

「さっさと用を済ませろ、束」
「は~い」

と千冬にせかされた束は、閃輝に向かうのを諦めて、箒への届け物を空中から
降下させた。『紅椿』と命名されたISの調整に入った箒と束
箒は、発射されたミサイルを全て破壊するがそれを見る、閃輝、魔理沙、闇夜は
呆れる様な目で見ていた。

「あれが第4世代?あんなのにとりの作った、下位の下位にも劣るぞ。
俺が作っても、あんな酷い出来にはならんぞ」

闇夜は『紅椿』の酷い出来上がりに呆れ

「あいつ絶対浮かれてるな。ISが兵器で専用機を持った自分が人を殺せる力を
手に入れたって事に絶対に気づいちゃいないな」

魔理沙は箒自体に呆れ

「外界の情勢を考えても、普通は第4世代を渡そうなんて思わないだろう
ってか馬鹿だな」

閃輝は束の行動に呆れていた。そして、『紅椿』の調整が終わると、束は
再び、閃輝に向かおうとするが

「お、織斑先生~!!大変です~!!!」

麻耶が酷い慌て様でやって来た為、再びおじゃんとなった
そして、幸せを知らせる筈の福音の鐘が、不幸を知らせる鐘へと転じる 
 

 
後書き
次回予告

ゆ「さあ、ハイパー次回予告タイムだよ!
アメリカ・イスラエルが共同開発した軍用IS『銀の福音』の暴走し、その始末を命じられたIS学園
『銀の福音』の撃墜作戦には、閃輝が一人で出るはずだったが、篠ノ之 束によって箒と共の任務になってしまった!
専用機を手に入れた事で浮かれる箒、そんな箒に呆れる閃輝
そして、その箒の油断が不幸を招く!!」

慧「次回、IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

落ちる閃光、動く最強の賢者と魔法使い!

いいか?劾、これからその・・・買い物に付き合ってもらうぞ!」

劾「ええ!?でも俺、店が・・・」

慧「い、いいからこい!」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧