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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四百九十三話 白い敵その四

「訓練もそうだからな」
「強くなっていますか」
「順調にな、いや」
 ネクロムはこうも言った。
「かなりの勢いでだ」
「強くなっていますか」
「今のシアさんならオルフェノク達もだ」
 敵である彼等もというのだ。
「二体なら一撃で倒せる」
「そこまでの強さになっていますか」
「そうなっている、そして」
「それにですか」
「他の人達、クルツさん達もな」 
 彼等もというのだ。
「そうなっている」
「そうですか」
「だからこれからもな」
「訓練をしていくことですね」
「そうだ、むしろクルツさんは真面目が過ぎてだ」
 それでというのだ。
「無理をするところがあるからな」
「そこは問題だよね」 
 ランガも言ってきた。
「シアさんは」
「ある程度羽目を外してだ」
「砕けてもいいよね」
「むしろ二ノ宮さん位がな」
 彼の域までというのだ。
「砕けてもいい」
「あの、社長はやる時はやる人ですが」
 シアはネクロムにむっとした顔になって答えた。
「ですが」
「あれではだな」
「どうにも」
「しかしあれ位でだ」
「いいんですね」
「清濁も緩急もあればな」
 それでというのだ。
「いい、ものも広く余裕を以て持てる」
「確かに視野広いかも」 
 ランガはネクロムの言葉を受けて二ノ宮について考えて述べた。
「余裕もあるかも」
「そうだな」
「だから経営者としてやっていけてるのかも」
「私も以前は視野がかなり狭かった」
 ネクロムは自分のことも話した。
「だがな」
「それをだね」
「学んで知った」
 様々なことをというのだ、ここでたこ焼きとそこにあった心優しく器の大きな老婆のことも思い出した。
「私もな」
「それで視野が広くなったんだね」
「そのつもりだ、だから真面目なことはいいことだが」
「それだけでなくですか」
「余裕も知ることだ、多くのことをな」
 シアにも再び話した。
「そうすればだ」
「私は今以上にですか」
「強くなれる、ただ敵を倒せるだけでなく」
「人間としてもですね」
「そうなる」
「それでは」
 ノアも頷いた、そうしてだった。
 訓練の後で二ノ宮を見た、そのうえで言った。
「社長は確かに碌でもないですが」
「それがどうした」
「そこでそれがどうしたって言えることなんですね」
 彼の受け応えを聞いて頷いた。
「そういうことですね」
「今日の訓練での話か」
「聞いてました?」
「聞こえた、真面目でもそれだけでどうにもならない時もある」
 二ノ宮はノアにこう言った。
「俺は前の世界でそのことがわかっていたからな」
「マンションを三つ建てられたんですね」
「株と海外投資で元手を作ってな」
 そうしてというのだ。
「土地を買ってだ」
「マンションを造ったんですね」
「そうした、真面目なだけで馬鹿を見てどうする」
「何にもならないですね」
「そうだ、馬鹿を見る位なら馬鹿を見せてやれ」
 これが二ノ宮の考えだった。 
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