レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百四十四話 青森入りその十二
「隣り合わせだった」
「そうじゃのう」
「年貢、税しか頼れないならな」
「そこは考えんといかんぜよ」
「しかし高いとな」
それはそれでというのだ。
「国の活力を奪う」
「だから産業ぜよ」
「それと貿易でな」
「収入を得るぜよ」
「幸いこの浮島には資源もあるしな」
「銀山も金山もあるぜよ」
「石見、佐渡にとな」
そうした場所にというのだ。
「甲斐にもな」
「そして銅山も鉄もあるぜよ」
「だからいい、それに鉄もだが」
それにというのだ。
「塩もな」
「ぎりぎりの値段にして」
良太が言ってきた。
「民に売っています」
「商人を介してな」
「そちらの収益もです」
「大きいな」
「鉄も塩も必要です」
「人にとってな」
「鉄は農具にも武具にも用い」
そうしたものであってというのだ。
「何かと必要で」
「若し幕府で見ないとな」
「勝手に武具を作られたりして」
「面倒なことにもなる」
「はい、そして」
それにというのだ。
「そこからの利益もです」
「最低限のものにしてもな」
「多く得られるので」
「大きいな」
「そして塩もです」
こちらもというのだ。
「人にはどうしても必要なので」
「身体にな」
「人は塩がないと生きられません」
「とてもな」
「この浮島は海はないです」
このことは西の浮島も同じだ、どちらもその為にそちらから塩を手に入れることは出来ないのである。
「しかしです」
「塩山があるな」
「それも非常に大きなものが幾つも」
「だからだな」
「そちらで、です」
「塩を得ているな」
「そしてその塩を売って」
そうしてというのだ。
「非常にです」
「大きな利益を得ているな」
「こちらでもです」
「その通りだな」
「ですから」
それ故にというのだ。
「これからもです」
「続けるべきだな」
「それがいいかと、そして塩賊が出ても」
「取り締まるな」
「かつです」
「塩賊が出ない様にな」
「値段は最低限で、鉄と共に」
その値の話をするのだった。
ページ上へ戻る