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科学的研究による性教育

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第二章

「だからな今もだ」
「勉強してるの」
「ああ、今は受精のところを読んでるけれどな」
「また生々しいわね、けれど」
 兄が読んでいる本を覗く様にして見た、見れば実に学術的なタイトルで文章も堅苦しいものである。
 ちらりとそうしたものを見てだ。小雪は言った。
「如何にも学問って感じの本ね」
「実際にそうだ、じゃあそういうことでな」
「勉強していくのね」
「ああ、将来論文も書くかもな」
「セックスについて?」
「そうだよ、また言うがセックスは科学なんだよ」
 こう言って本を読み続けた、そしてだった。
 数日後大輔は小雪に言った。
「お前彼氏いないならオナニーしろよ」
「悪くないことだから?」
「そうだ、女の子もだろ」
 大真面目な顔での言葉だった。
「性欲あるって言ったな」
「それで性欲が溜まるとなの」
「よくないからな」
「だからなの」
「ああ、もうお前の年齢ならな」
 リビングでまた性に関する本を読みつつ話した。
「セックスしても問題ないしな」
「高校生がしたら駄目でしょ」
「生物学的には大丈夫なんだよ」
「そうなの」
「科学的にもな、だからな」
「彼氏さんがいないとなの」
「オナニーして発散しろ」
 その性欲をというのだ。
「それで彼氏がいたらな」
「セックスしてなの」
「性欲発散させてもいい、ただ妊娠したくないならな」
 それならというのだ。
「避妊しろ」
「本当に赤裸々に言うわね」
「ああ、避妊も大事だ」
「それで言うの」
「コンドームを付けてもらうかな」
 若しくはというのだ。
「お前もペッサリー入れて安全日も確認してな」
「そうしてなのね」
「気をつけることだ」
「何か大胆なことを素っ気なく言うわね」
「言っただろ、セックスは科学でな」
「こうしたこともなの」
「科学なんだよ、避妊もな」  
 これもというのだ。
「そうでな、勉強しておくことだ」
「恥ずかしくないの?」
「何処が恥ずかしいんだ、セックスで増えて種が続いてもな」
 それでもというのだ。
「人生設計で避妊も大事だろ」
「それでなの」
「しっかりとな」
「避妊の知識もなの」
「覚えてろ、そして彼氏がいないとな」
 またこう言うのだった。 
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