イベリス
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第四十五話 考えは変わるものその三
「本当にね」
「店長さんも人を見る目があるな」
「というか人相がね」
「悪かったか」
「テレビで観るよりも」
それこそというのだ。
「ずっとだったわ」
「悪かったか」
「あの人相だったら」
咲はそれこそと言った。
「誰でもよ」
「そうか、実はテレビは真実を報道している様でなんだ」
ここで父はこうも言った。
「実はな」
「違うの」
「編集が入るしな」
「ありがままじゃないのね」
「ビスマルクもそうした」
ドイツの鉄血宰相と言われた彼もというのだ。
「新聞だが事実を国民を怒らせる様に報道した」
「そうだったの」
「それでフランスと戦争をした」
こう咲に話した。
「そんなことをしたんだ」
「そうだったの」
「そして日本のマスコミもだ」
「そうしたことするの」
「戦前からそうだった」
それこそというのだ。
「戦争を煽って今はな」
「そんなことしてるの」
「どのマスコミもな。売れるならな」
「どんなことでもするの」
「あの巨人の元オーナーにもな」
球界の北朝鮮の将軍様と呼ばれる輩にもというのだ。しかもそれは事実であるから恐ろしいことなのだ。
「ヨイショしているんだ」
「あの人にもなの」
「もっと酷いとカルト教団ともだ」
その巨人の元オーナーを賛美している誌がである。
「結託しているんだ」
「カルトって」
「それが現実なんだ」
「それって酷過ぎない?」
咲は心から思ってこの言葉を出した。
「幾ら何でも」
「そう思うが現実だ」100
「実際のことなの」
「だから咲も気をつけるんだ」
それが現実だからだというのだ。
「過激な意見はな」
「そうした意見はなの」
「ああ、そうした意見は刺激的だがな」
それでもというのだ。
「実は危ないんだ」
「過激派とかカルト教団が言ってて」
「そうした主張はな」
それこそというのだ。
「煽って利用しているんだ」
「そんなのなの」
「そうだ、耳によく残ってな」
そうした主張はというのだ。
「そして何処か耳障りがいい」
「それで頷いてなの」
「引き込まれるんだ」
「それがカルトなのね」
「予言あるだろ」
父は娘に真顔で言った。
「よくな」
「ノストラダムスとか?」
「お父さんが学生時代は有名だった」
そのノストラダムスもっと言えば彼の予言はというのだ、事実一九九九年七月までは誰もが知っていた。
「人類は滅亡するってな」
「それ有名よね」
「そう言ってな」
カルト教団の者達もというのだ。
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