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おぢばにおかえり

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第六十八話 入学式その三十一

「基本は悪くないのよね」
「嫌いになると極端な位ですね」
「その徹底的に憎んで否定するところは駄目だけれど」
 考えてみればです。
「あと私には失礼で馴れ馴れしいことも」
「先輩だけですか」
「何でか他の人は皆謙虚で礼儀正しいって言うから」
 奥華の人全部がです。
「そのこと以外はね」
「いいですか」
「そう思うわ」
 どうして私に対してだけなのかは不思議ですが。
「私としてはね」
「まあ失礼がない様には気をつけています」
「私以外には」
「先輩にはフレンドリーにと思いまして」
「何がフレンドリーよ、それは馴れ馴れしいっていうのよ」
「そうなります?」
「まああからさまに嫌われるよりいいけれどね」
 長池先輩にそうしているみたいにです。
「新一君態度どころか顔にも出るから」
「口調にもですよね」
「出過ぎるから」
 本当に一目見てわかる位ですから。
「私のことは嫌いじゃないわね」
「それは確かですね」
「というか嫌いな相手には寄り付かないしね」
「無視しますね」
「それで意地悪もするのよね」
「聞こえる様に陰口も言いますよ」
「そうした態度は駄目でも嫌われいないことはね」
 このこと自体はです。
「私も嬉しいわ、じゃあ今からね」
「はい、参拝ですね」
「それをしましょう」
 お話をしている間に礼拝堂の前まで来ました。 
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