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レーヴァティン

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第二百四十二話 文献にあるものその三

「ここはな」
「そうされて」
「そしてな」
「海の魔神の正体を突き止めますね」
「ああ」
 久志は夕子に頷いて答えた。
「そうするな」
「それでは」
「そして文献はな」
「浮島の全ての図書館で」
「歴史や術の本だな、特に宗教の」
「そうした書を調べていきますね」
「学者、あと魔術師に錬金術師に」
 そうしたというのだ。
「色々詳しい職業で出来る奴にな」
「調べてもらいますね」
「帝国のそうした人間を総動員してな」
 そのうえでというのだ。
「調べさせるな、あと下の海にな」
「浮島の下に広がっている」
「そこにも人をやるか」
「それだな、それなら空船だ」
 芳直が言ってきた。
「海に漕ぎ出して調べるよりな」
「それよりもだよな」
「上から見て回った方がだ」
「よく見えるな」
「それも迅速にだ、だからだ」
「空船を多く出すか」
「そうしてだ」
 芳直はさらに話した。
「見て回ることだ」
「そうするか」
「これまで空船は戦に使っていた」
「だからとても浮島の外に出せなかったな」
「しかし統一してだ」 
 それを果たしてというのだ。
「余裕が出来た」
「空船を戦に使わなくてもいいからな」
「後は燃料を多く搭載させてな」
 そうしてというのだ。
「遠くまで飛ばしてだ」
「見させていくな」
「そうしていくことだ」
「それじゃあな」
「ただ空船の航続距離ではこの世界全てを見ることは無理だ」
「限度があるな」
「そこをどうするか」
 このことがというのだ。
「問題だ」
「やっぱり船を出すか」
 久志は考えてこうも言った。
「下に出してな」
「海を進ませるか」
「それで空船と合わせてな」
「行動を共にさせるな」
「ああ、空船の航続距離の限界までそうさせて」
 そしてというのだ。
「そこから外れても貝殻で連絡させてだ」
「消息を確かにしてだな」
「調べていくか」
「世界をな」
「そしてな」
「拠点が見付かればだな」
「迂闊に攻めさせないでな」 
 それでというのだ。 
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