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ドリトル先生とめでたい幽霊

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第八幕その三

「昭和の大阪がそのまま残っているね」
「そうした場所なんだね」
「昔の趣が残った」
「懐かしささえ感じる」
「そうした場所なのね」
「このお店もそうだね」
 丁度おもちゃ屋の前に来ました、見れば今みたいに洗練された感じではなく本当に昔ながらのおもちゃ屋さんです。
「昭和の感じがするね」
「まるで漫画やドラマに出て来るみたいだよ」
「まさにそのままじゃない」
「これは凄いね」
「昭和の頃からタイムスリップしたみたいよ」
「それで他のお店もだね」
 こちらもというのです。
「そうだね」
「うん、確かに」
「どのお店も昭和からそのままあるみたいだよ」
「道も天井もね」
「懐かしい感じがするわ」
「終戦後出来て高度成長の中で発展していって」
 そうしてというのだ。
「こうなったね」
「まさにその場所だね」
「この商店街も」
「鶴橋と同じで」
「そうなっているんだ」
「そうだよ、それとね」 
 さらにとです、先生はさらにお話しました。
「さっきドラマのお話が出たけれどここは実際にドラマの舞台にもなったよ」
「あっ、そうなんだ」
「ここはそうなんだ」
「ドラマの舞台にもなってるんだ」
「そうだったんだ」
「うん、ふたりっ子という作品でね」
 このドラマでというのです。
「舞台になっているよ」
「成程ね」
「そうしたこともあったんだ」
「そう思うと尚更感慨があるね」
「この商店街も」
「そうだね、じゃあさっきごぼ天を食べたけれど」
 それでもと言う先生でした。
「ここでお昼にしようか」
「それじゃあね」
「今から何か食べよう」
「そうしましょう」
 その長い、結構別れていて入り組んでいる商店街の中で皆も応えました。
「色々なお店があるし」
「何か食べましょう」
「これからね」
「うん、丁度昭和のラーメン屋さんもあるし」
 見れば商店街の中にはそうしたラーメン屋さんがありました、本当に昭和の頃から変わっていない様なお店が。
「ここに入ろうか」
「そして昔ながらの中華料理を食べる」
「昭和のラーメンを」
「そうするのね」
「そうしようね」
 皆に笑顔で言ってでした。
 先生は皆と一緒にラーメン屋さんに入りました、そうしてラーメンや炒飯それに焼き餃子や八宝菜を注文しますと。
 本当に昔ながらの日本の中華料理が出てきました、一緒に頼んだビールも瓶のもので瓶には水滴があります。
 先生はその中華料理を見て笑顔で言いました。
「これが昔ながらの大阪の中華料理だね」
「うわ、日本に来て長いけれど」
「こうした中華料理は中々見たことがないよ」
 オシツオサレツも二つの頭で驚いています。
「日本ってラーメン屋さん多いけれど」
「中華料理屋さんもね」
「けれどこうした中華料理ってね」 
 実はとです、ガブガブも言います。 
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