レーヴァティン
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第二百四十一話 カレリアからその十二
「今よりもだよ」
「大きくしますか」
「そうされますか」
「あの街も」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「治めるな」
「あの街も小さいですか」
「北で最大の都市ですが」
「バイキングの領地全てを治めるにはですか」
「小さいですか」
「将来あの地域も人口が増える」
そうなるというのだ。
「ジャガイモを導入するしな」
「あれを食わせますね」
「麦だけでなく」
「あれは痩せた土地でも寒い場所でも多く出来ます」
「だからですね」
「あれを植えさせてな」
そうしてというのだ。
「食わせる、それで寒さに強い種類の牛や豚や羊も入れて」
「そちらもですか」
「酪農も今以上に盛んにさせて漁業もだ」
こちらもというのだ。
「最新の漁船に網に釣り具、港も充実させてな」
「盛んにして」
「そうしてですか」
「沢山食える様にする」
「そうしますか」
「勿論保存技術もな」
食料のそれもというのだ。
「燻製や干物、塩漬けもな」
「今以上にですね」
「いいものにして」
「やはりよく食える様にしますか」
「その様にしますか」
「ああ、兎に角まずは食うことだからな」
それからはじまるからだというのだ。
「これはずっと言ってるだろ」
「はい、確かに」
「それではですね」
「農業や牧業、漁業を盛んにし」
「そうして保存も充実させ」
「多く食ってもらいますか」
「食いものが多いと人も増える」
必然的にそうなるというのだ。
「だからそうする、そして港を整えて道もな」
「そうしますか」
「整えてですか」
「流通もよくしますか」
「そちらも」
「橋もかけて船も多くしてな」
水のことも考えていた。
「運河も築く」
「そうして行き来もよくし」
「食料も素早くそうなる様にする」
「そしてですね」
「豊かにしますね」
「そうしますね」
「ああ、こうしたことには金はな」
即ち予算はというのだ。
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