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レーヴァティン

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第二百四十一話 カレリアからその八

「禁じられました」
「統一されたその方が政の中でそうされました」
「そしてです」
「その結果です」
「そうだったんだな、じゃあ世界の殆どが石になって海に沈んでか」
「それぞれ治める者がいなくなり」
「あちらも村ごとの状況になり」
 そうなってというのだ。
「上から禁じる者がいなくなり」
「それで、です」
「そうなりました」
「生贄を再開する者も出ています」
「そうなっています」
「そうなんだな、しかし命はな」
 これはとだ、久志はまた言った。
「本当にな」
「粗末にしてはいけないですね」
「決して」
「だからですね」
「生贄は禁じますね」
「帝国としても」
「そうするな」
 こう周りに話した。
「何があっても」
「侵攻は認めてもですね」
「生贄は禁じますね」
「それは」
「信仰自体はいいんだよ」
 それそのものはというのだ。
「けれどやっていいことと悪いことはあるだろ」
「はい、どうしても」
「先程お話した人殺しもそうで」
「それ以上に人食いがそうですね」
「そうしたことは禁じるんだよ」
 人殺しそして人食いになる様なことはというのだ。
「絶対にな、だからそういうことでな」
「生贄を禁じ」
「それは認めさせますね」
「バイキングの者達にも」
「あちらの聖職者達にもな」
 北欧の神々に仕える彼等にもというのだ、北欧の場合は神官であり神々が祀られる場所は神殿である。このことはギリシアの神々と同じである。
「そう命じるな」
「若し反すれば処罰する」
「そうしますね」
「帝国の法に従って」
「国の中にあれば法が第一だ」
 そうなるというのだ。
「国は法が治めるからな」
「だからですね」
「それ故にですね」
「法に従ってもらう」
「そうしてもらいますね」
「さもないと罰するしかない」
 法に反するならというのだ。 
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