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おぢばにおかえり

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第六十八話 入学式その二十三

「まだ上がいるのね」
「そうです、僕が思うにです」
「人間は自分に絶対の正義があると思ったらなのね」
「その時点で一番残酷になるんです」
 そうだというのです。
「だから学校の先生なんか残酷な人多いんですよ」
「新一君の学校はそんな先生いたのね」
「奈良県の公立って酷いですからね」
「そうなのね」
 高校はその奈良県でしたがこのことは実感がないです。
「私よく知らないけれど」
「天理高校は奈良県の学校でかなり特殊ですよ」
「宗教学校だしね」
「寮もありますから」
「言うなら孤島ね」
「それじゃあわからないです」
「そのことはわかるわ」
 私にしてもです。
「よくね、ただ新一君がよく言う様なね」
「奈良県の学校のことはですね」
「知らないわ、そうなのね」
「僕が通っていた小学校や中学校にはいましたよ、物凄い暴力振るう先生が」
「具体的には」
「受け身知らない生徒を床の上で背負い投げにするとか」
「それもう傷害罪でしょ」
 そのレベルだと思いました。
「もう」
「こうした先生も見ましたし先輩の先輩も」
 また長池先輩のことを言ってきました。 
「同じタイプですね、それとその人の周りの人も」
「高井先輩、佐野先輩も?」
「僕が聞く限りですと」
「会ってもいないのに」
「会えば絶対にきついこと言いますね」
 自分で言ってきました。 
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