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麗しのヴァンパイア

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第四百二十七話

              第四百二十七話  散策の後で
 カーミラは散策から帰った、そうして使い魔達に問うた。
「では今からよね」
「はい、これからです」
「ディナーとなります」
「そのとろろも用意しています」
「そしてご飯も」
 そのどちらもというのだ。
「ご飯は麦ご飯です」
「そちらにしています」
「それがとろろに一番合うとのことで」
「そうしました」
「それは何よりね。ではね」
 カーミラは微笑んで話した。
「今から頂くわ」
「わかりました」
「では用意致します」
「そちらもお楽しみ下さい」
「これから」
「是非ね」
 使い魔達に優雅に応えてだった。
 カーミラは席に着いた、すると。
 すぐにそのとろろ、上等の自然薯を擦ったそれと麦ご飯が用意された。そのご飯の上にとろろをかけてだった。
 それを食べるとだ、カーミラは微笑んで述べた。
「これはいいわね」
「お気に目されましたか」
「とろろかけご飯も」
「左様ですか」
「こんなに美味しいとはね」
 食べながら言うのだった。
「思わなかったわ、珍味よ」
「そう言って頂き何よりです」
「では存分にお楽しみ下さい」
「これまでのモーニングやランチの様に」
「そうされて下さい」
「そうさせてもらうわ、そして」
 カーミラはさらに話した。
「この後でよね」
「またお酒を用意していますので」
「そちらもお楽しみ下さい」
「デザートに梨と柿を用意していますが」
「その後でもまた」
「ええ、お酒は血の代わりよ」
 カーミラにとってはそうなっていた。
「だからね」
「ディナーの時も飲まれ」
「英気を養われますね」
「そうされますね」
「是非ね」
 とろろをおかわりしながら話した、そして実に美味そうに食べるのだった。


第四百二十七話   完


                   2021・12・9 
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