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ソードアート・オンライン ~仮面の鬼人~

作者:綾織吟
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1話 仮面の剣士

 
前書き
え~……第1話の投稿な訳ですが、当分はオリジナルの話しばかりとなります。
とりあえず主人公視点で書いていますが、話しごとに第三者視点なるときがあるかもしれないのでその時は前もって書かせていただきます。
それでは、第1話「仮面の剣士」どうぞ!! 

 
ゲーム開始一ヶ月で二千人が死んだ。
外部から解決策がもたらされることは無く、連絡が無いまま時が過ぎていった。多くのプレイヤーがパニックを起こし、現状をの見込めなかったプレイヤーは多く居た。
プレイヤーは、当初大きく4つのグループに分かれた。
まず、これが約半分を占めたのだが、茅場昌彦の出した解放条件を信じずに外部からの救助を待った者たちだ。つまりは現実が受け居られなかったと言うことだ。
二つ目のグループは全体の3割を占めた。協力して前向きにサバイバルを目指そうという集団だった。始まりのまちの中央広場に面した黒迷宮を占拠し、大規模の集団と化し、いつの間にか軍と呼ばれるようになった。
三つ目、約千人ほどだろう。強盗を行う連中だ。食いっぱぐれた連中が犯罪に手を染め、他のプレイヤーを襲うようになった。
最後の四つ目のグループ、五百人ほどの人たちはその他に分類できる。小さな集団とも言える軍とば別に存在するギルドに属する連中や、商人や職人と言った生産者のクラス。そしてソロプレイヤーだ。これは俺も含まれるのだが、約百人程度のプレイヤー達が単独で攻略に挑んだ。
ゲーム開始数ヶ月後、6ヶ月の時が流れた。
当初は攻略に時間が掛かっていた物の、徐々に慣れという物が発生し、次々にフロアが攻略されていった。
現在の最前線は27層、そして今日はそのフロア攻略の日だった。
多くのプレイヤーが集結し、ついにボスの部屋の前に立った。
その中にはもちろん俺も居た。
俺の腰には刀によく似た武器が帯刀されており、一見は刀使いだと思われたことだろう。だが、若干だが刀とは違いがある。
俺が腰に帯刀しているのは「血桜」武器カテゴリーは打刀だ。打刀と刀の違いは主に帯刀の差にある。刀は刃をしたにして帯刀するが、打刀の場合はその逆ではを上にして帯刀する。そして、そのスキルはまさしく異質だ。
抜刀術と言えばいいのだろう。現にスキルに「抜刀術」と言う物が存在する。
数日前に手に入れたばかりの打刀はいくら使い込んでも抜刀術以外に何も出なかった。もっと使い込む必要があるのだろうが、先が長そうにも思えた。
俺はパーティーを組まずこの戦いに参加している。危険だとは感じていない。死んだら死んだで認めるだけだ。
俺はオプションで名前を伏せ、装備で素顔も隠している。
黒の仮面を身に着け、これと言った強力な防具を身に着けないまま参加している。
正確な装備を紹介しておこう。まずは武器、打刀カテゴリーの「血桜」血のように紅い打刀だ。防具は「漆黒の仮面」目元と鼻を覆うようになっている黒い仮面だ。これはクリティカルヒット率上昇の効果とパーティーを組んだ際に名前が伏せられる効果を持つ。「旅人の外套」ようは古びれた灰色のロングコートだ。防御力が低い代わりに状態異常にならないというソロには嬉しい効果がある。「夜行の頭巾」これも灰色の頭巾で、夜になると視界が逆に冴えると言う効果を持つ頭巾だ。後の装備はどれも布きれに等しい装備と言ったところだな。
「ここがボスの部屋だ! 全員気を引き締めていけ!!」
軍の一人がそう声を上げる。すると周りの人間は声を上げた。
命を賭けた戦いなのだから必死になることは分かるが、俺に取ってみればいまいち分からないことだった。2年前の俺なら同じく声を上げて協調性を見せたのだろうが、残念ながら今の俺は人間不信の状態だ。正確には他人を信じることが出来ないとも言ってもいい。
ボスの部屋の扉が開かれ、続々とプレイヤー達が入って行く。俺もそのプレイヤー達の最後尾に居た。
そして目の前に現れたのは三つ頭を持った「Cerberus」ギリシャ神話における冥界の番犬のことだ。ごく一般的に知られている伝説の生き物だが、明らかにサイズがでかい。
獰猛な外見に巨大な体、首には切れた鎖があった。
つっこむのならば、危険な犬は鎖でちゃんと繋いどけ、だ。
プレイヤー達の前衛達は前方に駆けだした。
昨日の作戦会議では包囲をしてから一撃離脱法で戦い、スイッチを行うという物だ。
俺はその中でも最前衛に志願した。
俺は指示通りにケルベロスの正面に出た。打刀を抜き、スッと構える。
ケルベロスが突進を行ってきた。猛スピードで正面に駆けだし、3つの首が俺を含める三人のプレイヤーに照準を合わせた。
「…………」
他の二人が横に回避行動を取るのに対して、俺は立ち位置の関係でバックステップを取るほか無い。だが、俺は正面に駆けだした。
周りのプレイヤーが止めとだの下がれだのと声を上げる中、俺は迷うこと無く前に駆けだした。
ケルベロスが噛み付いてくる寸前に俺は胴体の下にスライディングし、手にした打刀で胴体の真下から斬り付けた。
ケルベロスはグオオオオッ!! と声を上げて後ずさりする。
「スイッチだ。仮面の男!」
「……ああ」
斧を持ったスキンヘッドの黒人が前に飛び出し、俺にそう告げた。
俺はそれに従って後ろに下がる。 
 

 
後書き
いかがでしたか?
いい話口が見つからなかったので、いきなり半年ほど時間を飛ばしました。
私は普段オリジナル小説ばかり書いているので二次作品なんて性に合っていないのですが、精一杯書かせていただきます!! 
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