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レーヴァティン

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第二百三十九話 北への集結その四

「そうしているので」
「村の男がな」
「戦える者は出て」
 そうしてなのだ。
「活動しています」
「それがバイキングだよな」
「ですから勢力としての数は」
「かなりだな」
「そうなっています」
「そういうことだな」
「人口は少ないです」
 それ自体はというのだ。
「おおむねです」
「全て合わせても騎士団領の五分の一程度です」
「本当に少ないな」
「はい、ですが」
 人口は少ないがとだ、夕子は久志に話した。
「それでもです」
「勢力としての数は多くてな」
「一つ一つ使者を送って降すにしても」
 戦いを避けてそうするにしてもというのだ。
「手間はです」
「かかるか」
「はい、こちらのことを聞いて降る者が出ても」
 それでもというのだ。
「しかしです」
「それでもな」
「時間はかかります」
 このこと自体は否定出来ないというのだ。
「地域も広いですから」
「どうしてもな」
「そうしたことは覚悟して」
 そのうえでというのだ。
「戦っていきましょう」
「そういうことだな」
「はい、そして掌握した後ですが」
「どうしてバイキングに出るかだな」
「それとさせないにはどうすればいいか」
「他の地域で略奪されたらな」
 久志は苦い顔で述べた。
「統一したことにならないしな」
「例えそうしたとしても」
「帝国内の民が他の地域の民を襲うなんてな」
「統一された国家としてです」
「あってはいけないからな」
「それでは統一された意味がありません」 
 それ位の治安が維持出来ないではというのだ。
「ですから」
「そこは許せないな」
「やっぱりあれね」
 留奈が言ってきた。
「食べられる様にね」
「ちゃんとした政をしないとな」
「帝国としてね」
「それだとまずな」 
 久志はすぐに言った。
「あそこの林業や漁業を確かにさせて」
「これまで以上にね」
「そして農業でな」
 久志は今度はこちらの話をした。
「何といってもな」
「ジャガイモね」
「あそこでも栽培してるけれどな」
「これまで以上にね」
「大々的にな」
 これまでより遥かにというのだ。
「栽培させてな」
「食べてもらうわね」
「あと食いものの保存技術もな」 
 こちらもというのだ。
「帝国の最新のものを導入させてな」
「よくして」
「そしてな」
「食べられる様にするわね」
「ああ、そうしてな」
「豊かにするわね」
「これまでよりもな」
 こう留奈に話した。 
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