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レーヴァティン

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第二百三十七話 最後の場所その二

「バイキングだろ」
「攻めてきたか」
「湖や川からな」
「そうしてきていたか」
「度々な、だから守りを固めてな」
 そうしてというのだ。
「いつも湖や川に船をやってな」
「巡回していたか」
「そうしていたんだよ」
「人手と銭がかかったな」
「結構な、だからな」
 それでというのだ。
「前から厄介だったんだよ」
「それでか」
「その連中をな」
「降したか」
「それを今から話していいか」
「頼む」 
 英雄は一言で述べた。
「これからな」
「じゃあ話すな」
「宜しく頼む」
「そうするな、しかしその前にな」
「どうした」
「飯食ってからでいいか」
 こう英雄に言うのだった。
「それからな」
「今食っているこれをか」
「実は俺これ好きなんだよ」
 食べている焼肉定食を食べつつ言った。
「だからこうして話していても深い話するよりもな」
「食いたいか」
「味わいたいからな」 
 好物のその味をというのだ。
「そうしたいからな」
「だからか」
「それでな」
「今はか」
「これ食っていいか」
「いい」
 英雄は一言で答えた。
「何なら飯をおかわりしてもだ」
「いいか」
「この食堂はおかわり自由だ」
「それもいいよな」
「奈良にがっつり亭という店があるが」
 この店の話もした。
「ボリュームが自慢で定食でご飯はおかわりは自由だ」
「しっかり食えか」
「そうした店だ」
「それはいい店みたいだな」
「行くことがあったが実際にな」
「たらふく食えたか」
「そうなった」
 実際にというのだ。
「本当によかった、そしてこの食堂もな」
「ご飯おかわり自由だからか」
「それでだ」
 それ故にというのだ。
「お前がそうしたいならな」
「おかわりしてか」
「食えばいい」
「ならそうするな」
 久志も笑顔で応えた。
「このお肉で三杯は食える」
「三杯か」
「流石にそれ以上食うと太るからな」
「それでか」
「それ位にするな」
「そうか」
「そりゃ四杯でも五杯でも食えるさ」
 食おうと思えばというのだ。 
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