麗しのヴァンパイア
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第四百十六話
第四百十六話 ニュースで言われていること
タロとライゾウもそれぞれの朝食を食べつつニュースを観ていた、昨夜ヨハネスブルグで七人殺したその話を。
それを観てだ、二匹は言った。
「やっぱりね」
「相変わらずだよな」
「博士が人殺してもね」
「殺される連中はヤクザ屋さんとかチンピラとか強盗だからな」
「別にだよね」
「もう皆大事と思わないぜ」
最早というのだ。
「別にな」
「そうなってるね」
「世界的にな」
「だからもうな」
「博士が人を殺してもね
「皆驚かないな」
「そうだね」
こう話した。
「いつものことだし」
「殺される連中は所謂ドキュンだしな」
「もうね」
「誰も騒がないぜ」
「そうだね」
「それでもわしが暴れると言われるぞ」
博士はお粥を食べつつ話した。
「カイザージョーやエンペライザーを出すとな」
「破壊活動だからね」
「そっちは言われるな」
「やっぱりね」
「被害出るからな」
「壊すのはマフィアの家や悪質な連中の施設だけじゃがな」
博士は自分から見て小悪党は嫌いなのでそうするのだ。
「しかしじゃ」
「だからそれが迷惑なんだよ」
「自分達にも実害出るからね」
「破壊活動をすると皆起こるのは当然だよ」
「本当にね」
「そういうものか。まあよい」
どうでもいい、そうした返事だった。
「わしはそんなものは気にしない」
「そうだよな」
「博士はそうだね」
「だからまた気が向いたらじゃ」
その時はというのだ。
「小者を殺しに行って来る」
「そうするな」
「またそうするんだね」
「では今日は大量破壊兵器の開発じゃ」
何でもない口調で言った、そうしてだった。
博士は実際に朝食後そちらに没頭した、それも犯罪であるが博士にとってはどんなことは何でもないことだった。
第四百十六話 完
2021・10・28
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